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映画業界のいま

映画業界の人材ニーズと日本映画大学の教育の歴史

1950年代の映画黄金期以降、日本の映画業界は年々縮小傾向にありました。1970年代には、映画会社が撮影スタジオを経営し、スタッフや役者を直接雇用するというシステムが崩壊。映画人の多くがフリーランスとして活動しなければならなくなったのです。この時代(1975年)に、日本映画大学の前身となる横浜放送映画専門学院(1985年より日本映画学校)は生まれました。

それまで、映画のスタジオシステムが機能していた時代は、映画会社に入社することで各部署に配属され、撮影や照明、美術といった制作現場に社員として入って行きました。彼らはその技術を現場の先輩達から学んでゆきましたが、スタジオシステムの崩壊によって、技術の継承は途絶えてしまったのです。

現役の映画人から指導を受けられる日本映画学校は、技術の継承を行うことで、映画会社に代わり映画人の養成所の役割を果たしてきました。映画の基礎を学んだ多くの人材が、現在も映画界で活躍しているのはそのためです。映画製作の現場には、会社のような研修期間がありません。ですから現在では現場での即戦力が必要とされているのです。

映画業界説明

映画・コンテンツ業界で求められる人材のいま

2014 年に日本で公開された映画の本数は1,184 本*。映画館への入場者数は1 億6111 万6000 人*。
日本の総人口を超える数の人が映画館に足を運びました。(*日本映画製作者連盟『2014 年(平成26 年)全国映画概況』)

このように日本の映画界は好調傾向にありますが、一方でデジタル化の波が押し寄せる事によって業界全体が再編成されつつあります。映画館ではフィルム上映に代わってデジタル上映が主流になっているだけでなく、2012年には"映画用フィルムの生産・販売が終了する"と発表されたことが話題となりました。このことによって、映画の現場では、撮影・編集・録音などのシステムが急速に変化し、デジタルに対応した新たな技術の修得も必要とされています。コンテンツ業界では、映画会社に限らず、ソフト、放送、配信などを扱う企業を中心としながら、出版やキャラクターなど多様な業種にまたがってビジネスが支えられており、映像や文化全般に対する幅広い知識と関心を備えた人材が求められています。

また、東京国立近代美術館フィルムセンターでは2011年に新たな保存棟が竣工され、映像作品の収集・保存という観点からアーカイブスに関する技術・研究が近年注目されています。

多方面で求められるクリエイティブ人材

現在、映像作品は映画館やテレビだけでなく、インターネット上でも視聴されるようになりました。それに伴い、インターネット向けの映像作品が数多く制作されるようになっています。パソコンや携帯電話、タブレットやスマートフォンでも視聴出来る短編映画やドラマ作品はもちろん、CMやミュージックビデオ、また、製作現場のメイキング、簡単なコメントやインタビュー映像など、現在映像制作の場は多岐に渡っています。このように映像制作の現場が多様化していることで、現場は常に人材を必要としている状態にあります。
 
数年前に比べると人材の需要は確実に増えていますが、このような場でも必要とされているのは即戦力です。デジタル機器は安価で使い易いという特徴がありますが、同時に仕組みを知らないまま技術を得られるという危険も伴っています。誰でも使える時代だからこそ、技術の基礎とメカニズムを学んで得た質の高い技術と、映画や映像についての思考力が以前よりも重要視されている訳です。
 
既成概念にとらわれない映像に対する新しいアイディアやセンス、企画力も求められています。また、日本の映像産業も国際競争に立ち向かわなければならず、語学力はもちろん、ビジネスおける国際感覚を身につける事もまた必要とされています。