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ハッピーサッド

ハッピーサッド

2018|32min|ドラマ

ストーリー

坂本家の父が失踪して十数年。家族は毎年、父が消えた日に消えた公園でピクニックをする。その日を家族は「失踪記念日」と呼ぶ。長男の坂本裕一は、大学時代からの恋人で同棲相手の春子を、その集まりにいつも誘う。けれど今年の春子は、なんだか歯切れが良くない。「大丈夫だよ。家族みたいなもんなんだから」。裕一の呑気な言葉と裏腹に、春子の顔は浮かないまま…。彼が言う家族「みたい」な関係は、一体いつまで続くのかしら?

イントロダクション

くらしのなかに、秘密がひとつ。『ハッピーサッド』では、リアルな恋愛模様を描いていく。登場人物の坂本裕一と奥田春子は20代後半。大学時代から付き合っている二人は同棲3年目で、このままいけば普通に結婚して、子供ができて、そんな人生の上り坂にいるはずだった…。今の生活について裕一は思う。古本屋で趣味の4コマ漫画を描きながら、春子と過ごす生活がずっと続いたらそれは「幸せ」だろうと。対して春子はこう考えた。このままなにも言わなくても、時間が経てば収まるところに収まってしまう。裕一を愛してはいるが、それが「幸せ」なのだろうかと…。店先の古本のように積み重なっていく時間の中で、それぞれの思いが開いていく。

本作の二人を演じるのは、嶺豪一と縄田かのん。嶺が演じる裕一は捉えどころが無い怠惰な男。そんな男の不器用な優しさや温かな側面を嶺は巧みに演じ、どこか憎めないチャーミングなキャラクターへと仕上げた。対して縄田が演じるのは、自身の不誠実さに悩むヒロイン。春子の生真面目でいじらしい内面が縄田の繊細な表情によって体現された。

音楽を手がけたのは現在ドイツで活躍中の佐藤ラク。そのメロディーが国境を越えて本作を彩る。増田嵩虎の脚本は緻密で温かな会話劇だ。監督の中島教奨の演出によって、心に残るセリフの数々が華やかに息づいていく。二人の行きつく先はハッピー、それともサッド? あなたにはどう映るだろうか。

キャスト

嶺豪一

縄田かのん

藤岡信昭

吉野有佳

澁谷麻美

志水季里子

田中仁人


児島清斗

田中誠人

神尾優典

野木瑠羅

スタッフ

監督:中島教奨

プロデューサー:寺田悠真

脚本:増田嵩虎

撮影:三輪橋翔

照明:倉田賢佑

美術:林聖也、外塚詩葉

録音:林宏寸永

編集:小川玲

スクリプター:張博文、中川葉

助監督:寺田悠真

制作:峯岸宏典、市勢陽暉

合成:張博文

撮影助手:橘髙潤、水崎涼、田中雅由

照明助手:佐山正和、宮本明洋、深澤健太、山岡雄平

録音助手:内田南実、鍋島万緒、本間勇輝、外塚詩葉、長田康一

編集助手:洪渟鈞、張博文、中川葉、田中皓祐、市勢陽暉


車両:山中同

イラスト:退屈先生

音楽:佐藤ラク(Sato Raku)

キーボード演奏・バイオリン:佐藤ラク(Sato Raku)

ビブラフォン:Roman Wagner

ギター:Tilman List

制作応援:吉田大樹、石川恭彰、山﨑倫大、田村侑政

キャスティング協力:劇団ひまわり、ANORE、ハルク・エンタテイメント、ディケイド、ブレス・チャベス、ホリプロ・インプルーブメント・アカデミー、松枝佳紀

車両協力:バルクレンタカーアンドセールス株式会社

ロケ地協力:東京古書会館、あいかわ公園、古書明日、すみまめカフェ、WATER HOTEL S 国立、野津田公園、ストークハウス東百合ヶ丘、グリュックスガルデン、ドミール王禅寺西、下北沢一番街振興組合会、 向島橘銀座商店街協同組合、小笠原行雄、大野泰生、サンハウス・サン、関根家の皆様

エキストラ協力:大城義弘、大塔保仁、高橋美希、游豊凱、中田花奈、白井さやか、黒須亜璃紗、松本妟純、Kim Eunhye、尾崎優一、田中太一、有馬達之介、秋葉晃介、伊東紘、田森靖二、伊藤雅子、太田大二、吉元進、小坂大吉郎、関野邦章、横田耕治、吉田清次、我妻昌幸、田畑裕美、田畑咲葵、ナシモト裕美、ナシモトレオン、藤田沙耶雅、藤田実里、藤田渚、白山まちづくり協議会、あいかわ・フィルムコミッション

美術協力:石田書房、古本案内処、盛林堂書房、大山堂書店、東京古書会館、高津装飾美術

取材協力:大場奈穂子(東京都古書籍商業協同組合)、石田由美子(石田書房)、青木成二(大山堂書店)

グレーディングアドバイザー:山口登

現像:(株)IMAGICA

協賛:コダック

KODAK motion picture film

監督コメント

私の人生で1番のハッピーは、この『ハッピーサッド』が完成したこと。サッドはこの映画の撮影中に高校時代からの友人が事故で記憶喪失になったこと。彼が事故に遭う3日前に遊びに誘われていた私は後悔した。撮影を終えてから彼に会いに行くと、自分との記憶が全く無くなってしまっていた。全力で人生を賭けて作っていった『ハッピーサッド』。時には何でこんなにも苦しんで、こんな事やっているんだろうと悩んだこともあった。それでも仲間が必死に動いていると、自分の体も自然と動いてしまう。映画作りとは不思議なものだと感じた。その友人と、今では一から友達としてやり直して、たまには辛いこともあるが幸せの方が強い。
『男はつらいよ』を観て毎回思うことがある。喜劇と悲劇は表裏一体。前半は寅さんの恋路や家族とのゴタゴタなどを面白おかしく描いているが、ラストには必ず寅さんは失恋をする。内容は違えどまさにハッピーサッドなのではないか?
ハッピーのすぐ側にはサッドが必ずいる。逆も然り。
主演の嶺豪一さんはズバ抜けた存在感を放っている。『ハッピーサッド』を見事に体現してくれたと思う。簡単なことではなかった筈だ。色々なことがあり、完成した『ハッピーサッド』。皆さんにとってこの映画はハッピーとして映るのかサッドとして映るのか、楽しみです。是非劇場でご覧いただきたいです。

監督:中島教奨

メインビジュアル

ハッピーサッド

予告編

メイキング