2006.08.07

Category:OB

「面白いとは、なんじゃらほい?」菱沼康介(映画監督/映画家)

 

学校出てから10余年、映画監督を目指して、なんとか助監督などなどをしつつ、映像界の端っこで、よこっらほっこらやってきて、ようやっと、今年の12月に長編監督作品の依頼を受けました。
(こちらホームページ→http://www.aries-net.jp/saigo/index.htm

 

ついにこれで、憧れの長編映画の監督をすることになったわけです。
それで、今は[自分が観たい、面白い映画を作るぞ]と、意気込んで準備している毎日を過ごしています。
なのですが、生来の考えすぎの虫がむくむくりと涌いてきて、[面白い映画とは言ったが、だいたい、“面白い”って、どういう意味なんじゃ?]となってしまった。

 

これは大変な問題ですよ。
“面白い”って感覚は、人によって違うし、時代によって違うものでしょう。それを“面白い”は一言で言い当ててるわけですから。
いつも感じているってのに、一生かかっても解けない問題かもしれない。
でも、現代には、辞書というのがあるので、簡単に解けるんですな。
しかししかし、ただ辞書をひいてしまっては、面白くない。
やっぱり、辞書をひく前に、自分なりにこの “面白い”の意味を考えてみなくちゃ。

 

まず、“面白い”という言葉は、面と白いで出来ているのではなかろうか。
この面とは、ある一面とか側面とか、何か平らな場所とか特徴か?
それとも、“おもて”と読んで、顔のことか、それとも、お面(仮面)のことだろうか?
白いとは、色か?純粋ということか?明るくなったということだろうか?
もともとは何か色(例えば、黒)があって、それが白くなったのかな?
または、不純なものが純粋になった、暗かったのが明るくなったということではないか。

 

中まとめ。
“面白い”とは、面(一面、顔、お面)の色が、白くなること。もしくは、不純だった面が純粋になること。暗かった面が明るくなること。

 

では、組み合わせを一つ一つ検証してみることにしよう。
○顔で検証。
顔の色が白くなる。 → 化粧したのだろうか?でも、具合が悪くなったみたいだな。
不純な顔が純粋になる。 → 悪い顔が善い顔になった感じ。
暗かった顔が明るくなった。 → 落ち込んでいた人が元気になったようだな。

 

○お面で検証。
お面が白くなる。 → 汚れたのが白くキレイになったようね。
未完成の面が色付けして完成したということかな。
不純なお面が純粋になる。→ お面が換えたみたいだな。
暗いお面が明るくなった。 → やっぱり換えたのか?もしくは照明があたった感じだな。

 

○ある一面で検証。
ある一面が白くなる。 → 雪が降ったのか?いちめんの菜の花みたいに白い花が咲いたのかな。
不純な一面が純粋になる。 → 言葉の意味どおりだな。
暗い一面が明るくなる。 → 夜が明けた感じだな。暗い場所から陽が射す場所に出た感じか。

 

む、これかな!?
よし、私の一押しは決まった。
“面白い”とは、ある一面が暗くて見えなかったのが明るくなって見えてくるということである。

 

さて、これをお読みのあなたは、どう考えただろうか?

 

いよいよ辞書を取り出すとしよう。
「あ、い、う、え、お、おむ、おめ、おも。あった!おもしろ、次か、おもしろい、お、これだな・・・」
さて、辞書には、なんと書いてあったか!?
答えは、ご自分で、辞書をひいて、お確かめ下さい。

 

(菱沼康介ブログ→ http://blog.goo.ne.jp/monndori/

 

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