2006.10.30

Category:OB

「感謝して」本田智久(アルバイト)

 

卒業後、うまく自分の道を見つけられず日本を飛び出して早くも一年と半年が過ぎた。 

芝居をするという口実で、家族の住むロンドンへ来た。

 

家庭の事情やら自分の都合で、中学を出てから映画学校を卒業するまでずっと一人暮らしだった。

七年振りの家族との生活は酷く緊張した。お互いの成長過程を、環境を、よく知らずに過ごしてきたからだ。
しかも身内ということもあって情けない甘えがどうしてもあるから。
何はともあれロンドンでの生活が始まった。
最初はアルバイトに追われ、まったくと言って良いほどロンドンの事を知らなかった。 
語学学校に通いだし、とある舞台に誘われた。周りに日本人なんて一人もいない環境を想像し、ワクワクするのではなく、自信が無く断った。
その時から自分の心が『芝居』から離れてしまった。

 

完璧にフリーターになってしまった。

半年ちょっと過ぎた頃からだろうか、家族や友人の助けもあって言葉にも少し慣れ自分で時間に余裕を作れるようになった。
外国人の彼女が出来たり。自宅目の前のバス停でテロがあり家に帰れなくなったり。酔っ払いと喧嘩もした。 
(日本映画学校)在学中、泣く事などなかった僕が、コミュニケーションがうまく取れずに悔しくて泣いたりもした。
もちろん、優しい友人たちに恵まれ楽しい時間もすごした。

 

今は、イギリスに自由にいれる事、働ける事というラッキーな環境を生かして、何ができるかを見つけられた。 まだ入り口にも立ってはいないがドッグトレーナーの勉強をし歩もうと決めた。

(ロンドンは)こんなにも町が汚く気の荒い人が多く、皆時間にルーズで物が高くストレスの多い社会だけど、晴れれば皆ビールやワインを片手に公園へ行って友達と時間を過ごしたり イギリスならではの、古いものを大切にするという心からか、人間らしい生活を送っていて素敵な町だと今更ながらおもった。

 

とにかく こんな環境であれ 日本という国を改めて見た時、物に不自由などせず、料理・サービス・公共機関・娯楽・・・その他諸々すべてのクオリティーが高いとても恵まれた環境に育っていた事に気がついた。 

今、改めてこの恵まれた2つの環境を新しい気持ちで歩きたいと思う。

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