2006.12.18

Category:OB

「祝!!!大ヒット御礼!『武士の一分』」中須岳士さん(照明技師)

 

映画『武士の一分』が公開されて10日あまり。おかげさまで興行配収は15億円をゆうに超え、好評を博している様だ。

 

ちょうど一年前の今頃、東宝スタジオでクランクインに向け準備していたのが懐かしく思い出される。
去年の事なのに。思い出がつまりすぎて・・・。

 

「映画学校を卒業して17年になるんだなぁ」と先日、照明特講の講師に呼ばれ母校を訪れた時に改めて感じた。
映画監督を目指して映画学校を受験して、第二志望の撮影コースで入学し、ゼミ実習で[照明]に目覚めて現場に出て、17年。
子供の頃から既に巨匠と呼ばれていた山田洋次監督の組でメインスタッフとして名を連ねる事になろうとは夢にも思っていなかった事だ し、実際に映画が公開された今でも、何だか、がむしゃらにやっただけであまり実感がなく、作品のデカさゆえ独り歩きしている感が…。
それでも今、また再来年公開予定の山田監督の次回作の準備に追われている。
1本の仕事が終わり、またその“組“に呼ばれる、という事はフリーランスのスタッフにとって、もの凄く光栄な事だ。しかし、ここで天狗になってはいけない。慣れというのは怖い。ついつい、最初の頃の緊張感や実直な所作、基礎的な事をおごりからか忘れてしまいがちだ。
そんなときに映画学校に講師として呼ばれ、後輩達に“基礎”を教える機会がジブンにとっても再認識出来るいいタイミングだった。
初心忘るべからず。ライティングとは。電気とは。表現とは。
後輩達に説きながら一字一句自分に問うていた。
学校というのは、卒業してもこうやって訪れれば学べるものなのだなと感じた。

 

照明技師・中須 岳士のホームページ http://naslightin.com/

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