2007.08.27

Category:学生

「ナイスの石井克人監督」田中衣(映像科1年)

 

2007年7月11日、石井克人監督大先生様ご来校決定!
先生から聞いた瞬間、飛んだ。たぶん2メートルくらい飛んだ。教室の窓を全開にして「ようこそ石井克人監督!」と無意味に叫びたかった。
まさか自分が映画界を目指すきっかけとなった作品、「鮫肌男と桃尻女」を監督した石井克人監督に会えるなんて!なんて素晴らしい学校なんだろうと心の底から思った。
そして当日。石井監督は悪天候にもかかわらず笑顔で来てくれた。
石井克人監督様が目の前に座っていらっしゃる!!緊張と感動と興奮で頭がくらくらし、口元はにやにやしっぱなしだった。
この日だけで心臓が三日分動いたような気がする。
ほんとうに、ほんとうに鼻血が出るかと思った。

 

そして石井監督の講義。
小学校時代に代ゼミの模試で全国でビリから二番目をとった話や、大学時代に「こんなのもう一秒だって作りたくねぇ!」と思い真面目な話から一転、変な人が変な生物とマンションに住んでいるという話を撮り先生にめちゃくちゃに怒られた話など、石井監督らしいとても愉快な講義だった。
「鮫肌男と桃尻女」を監督した時は脚本を一日一回全部直すというのが一ヶ月続き、撮影が始まったら始まったで助監督をはじめスタッフには「つまらん」と言われ、あげくの果てにロケ弁は凍っていたらしい。役者さんたちがのってくれたことが唯一の救いだったと監督はおっしゃっていた。
そういったこともあってか石井監督は「茶の味」を監督した時はスタッフ集めから始めたらしい。そのかいあって茶の味には楽しい思い出ばかりだという。

 

現場がまろやかなのがいちばんいいとおっしゃっていたが、石井監督本人がまろやかだからこそそんな現場になるのだと思う。

 

石井監督はもともとはCМディレクターだが、映像にかかわることは全てやっておきたいという思いから映画、テレビ、アニメーションとさまざまなことに取り組んでいるのだという。
「ナイスの森」はやりすぎちゃったと自分で思うくらい好きなことをやったとおっしゃっていたが、CМはあまり好きなように作れないのでその反動で映画では好きなことをやりたくなるのだという。たしかに「ナイスの森」はすごかった。毎回これが最後!と思って映画を作っているというのを聞いて、妙に納得してしまった。

 

ちなみに「ナイスの森」の由来はナイスなことが森の木のようにたくさんあるかららしい。
そんな石井克人監督は現在新作映画の編集中だ。
タイトルは「山のあなた-徳市の恋-」。
劇場公開されたら真っ先に見に行こうと思う。

 

石井監督はこれほどまでに笑顔の素敵なひとはあまりいないんじゃないかと思うくらい笑顔の素敵な方だった。
そしてとても気さくな方で、私たちのサインと写真攻撃にも快く応じてくれた。
私はこの日のことを一生忘れない。
またいつか会えることを願って。

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