2008.02.25

Category:学生

「つながり」森太一(映像ジャーナルコース2年)

 

2月17日、群馬県吾妻郡中之条町で行われた伊参スタジオ映画祭ドキュメンタリー上映会に参加してきた。ジャーナルゼミの春の撮影合宿を2年連続でこの中之条町でおこなったこともあり、今回の上映会では去年、一昨年に撮影された11本と、先輩たちが2年の2学期に撮った1本の、計12本の作品が上映された。

 

伊参スタジオ映画祭スタッフの方々のおかげで、会場は満席状態になり、立ち見のお客さんや、会場に入りきらないお客さんもいた。そんな中で、上映は進み、休憩明けに僕の班の作品が上映された。上映前はすごく緊張していたけど、作品のエンドロールが流れ始めた頃にはすごく嬉しい気持ちだけが残っていた。撮影した場所で、初めて一般のお客さんに自分たちが作ったものを見てもらえて、お客さんの反応は予想外のものだったけど、スタッフの一人として自分の名前が大きなスクリーンに映ったときはすごく感動した。

 

上映会が終わった後、僕の班が取材した画家の水野 暁さんや出演してくれたご家族、友人の方と久しぶりにお会いすることが出来た。中之条町の人たちに見てもらえたことも嬉しかったけれど、この作品を通して出会えた水野さんらにまた会えたことが僕はすごく嬉しかった。
今回上映されたのは、僕たちにとって初めてのドキュメンタリー作品で、撮影時はインタビューの効率が悪かったり、うまく聞きたいことを聞けなかったり、僕はマイクマンの仕事をうまくこなせなくてすごく苦労した。でも、水野さんはいつも僕たちを気遣ってくれ、嫌な顔をせずに撮影に付き合ってくれた。

 

撮影の合間にはシチューを作ってくれたり、ギターを弾きながら歌を歌ってくれたり、ときには僕らが気付かなかったことについてアドバイスをくれたり…。性格もすごく穏やかで親しみやすい方なので、僕たちはいつも助けられた。
去年の春は、彼からたくさんのことを学んだ気がする。対象者としてだけでなく、一人の人間としていろんなことを語ってくれた。右も左も分からなかった僕たちを支えてくれたこともあるけれど、人生初めてのドキュメンタリーで出会えたことは一生忘れないと思う。

 

あのとき、取材出来たのはすごく偶然だったけど、彼に出会えてよかった。表現者としては水野さんの足元にも及ばないまだまだ未熟者だけど、いつかまた水野さんとの作品を作ってみたい。
今回の上映会で、再会出来たことは僕にとってすごく重要で、彼らにまた会えただけでも今回群馬に行って良かったなと思った。
作品を通して出会った人たちではあるけれど、偶然にしてもこうして出来た繋がりはこれからもずっと大切にしていきたいと思う。

 

(日本映画学校 映像科20期生)

 

※写真右が森太一さん、左は水野暁さん

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