2008.05.27

Category:学生

「日本映画学校に入学して」加藤千聖(映像科1年)

 

自分には過去に努力したり頑張ったりした経験が無い。やりたいことも、夢中になれることも特に無かった。
だからかもしれない、頑張るって意味がよくわからなかったし、努力って言われてもいまいちピンとこなかった。
すべてが中途半端。

 

この学校に来たきっかけはいくつかあり、まず漠然とカメラマンという仕事に興味があった事。
自分の目に実際映ったものを相手に伝えられるというのはカメラマンの特権だと思ったし、それってすごく素敵なことだと思った。
周りから見たらすごく曖昧で適当な理由なのかもしれない、でも自分に見えてきた初めての夢、目標だった。
今思えば半分やけくそな部分もあり、『頑張ることをしてみたい。』ただそれだけだったのかもしれない。

 

入学式から一週間ほどでクラス分けがあり、教室に入った瞬間、正直クラスの皆が全員天才にみえた。
自己紹介などを聞いてみても、今までに出くわしたことのないような人達ばかりで、自分がいかに平凡で、何もない人生を送ってきたかを思い知らされた。

 

自分は本当にここにいてもいいのだろうか?という気にさえなった。
今は人間研究の真っ最中。全てにおいて初めての経験、右も左も分からないが、『やるしかない』という状況。
というか、毎日やらなくちゃいけない事があるというのですら、自分には初めての経験なわけで、入学してから1ヶ月、毎日がすごいスピードで過ぎていった。
この調子でいくと、1年なんてあっという間に終わるんだろうなと思う。

 

自分が人より劣っているというのは、今の時点でどうこう言ってもしょうがない事。
今はそんなの気にしている余裕はないし、それはこれから頑張っていくしかない。
でも、知識の壁はでかい。自分が無知のために人との会話ができないのは本当に痛いことだと思う。

 

高校生の皆さん、意外と勉強は大切です。知識に無駄はありません。
こんな事言う奴、昔は大嫌いだったけど、全くしてこなかった自分が1番身にしみて感じています。

 

(日本映画学校 映像科23期生)

ページトップへ