2010.02.09

Category:学生

「岡安肇せんせい」金広有紀(映像科2年)

 

この学校に入ってもうすぐ2年が経ちます
たくさんの出会いがあり、それと同時に別れもあります。

 

私は2年生になり編集ゼミで担任の岡安さんと出会いました。
岡安さんは優しい目をしています。でもフィルムを見る目は鋭く光ります
岡安さんはお酒がだいすきです。でもプリン体を気にしてビールは飲みません
岡安さんは気まぐれなところがあります。でも笑顔が素敵なので許されます
岡安さんの口癖。
「映画をもっと見ろ」
「知るは一時の恥、知らぬは一生の恥」
何回聞いたかわかりません。

 

そんな岡安さんが今年で学校を辞められるそうです。
あと1ヶ月くらいでお別れなのかと思うと、
最近寂しくなり、岡安さんとの数少ない想い出を思い出そうとしている自分がいます。

 

ネガ編で私がミスしてネガフィルムに穴をあけてしまったとき、
修復してくれた岡安さん。神様に見えました。

 

いつだったか私が真っ暗な教室で一人で映画を見ていた時、
岡安さんが教室に入って来ました。
映画を止めようとする私に「いいよ、見てて」と岡安さんは言い、しばらく2人で映画を見ていました。
でも私はなぜだか緊張して映画どころじゃありませんでした。
少しの間だったけれど、なんだか貴重な時間を過ごした気がします。

 

そしてこの間岡安さんの誕生日パーティーがありました。
ケーキに花束に岡安さんの笑顔。
壁に飾られた三年生が描いたドラえもんやしんちゃんの似顔絵を一つ残らずはがして持って帰る岡安さんの姿を見て、なんだかすごくあったかい気持ちになりました。
あの日ほどうれしそうな岡安さんの顔が見たことがありませんでした。

 

岡安さんが生きてきた何十年のうちのたった一年だったけれど岡安さんの人生に少しでも関われたこと、最後の担任のクラスだったことを光栄に思います。
そして今度こそ飲み会で私が誰よりも美味くしなやかに岡安さんにお酌したいです。

 

(日本映画学校 映像科23期生)

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