2010.06.01

Category:OB

「感謝の意と応援を兼ねて」萩尾悠(脚本見習い)

 

卒業して数か月がたちました。
在学中に出会った方々に、今も本当にお世話になっています。
こうして出会えた人達の考え方や言葉から、喋り方、仕草なんかまで含めて、そういうものを集めて自分が構成されているな、としみじみ思います。

 

入学した初めの頃に、佐藤校長が
「自分に自信なんてないんだから、映画や本や、たくさんの知識を得て自分を確たるものにしなさい」
という内容のことをおっしゃっていました。
人と一緒にいるというのも、そういうことかな、とか思います。

 

学校での脚本実習のとき、
「ここはこう書き直したら」
と指導される。
と、よく解らないまま、とりあえず言われたままに書き直す。
そういう時、「これって、自分で何も考えてないんじゃないだろうか」という不安にさんざん駆られました。
どうしても結局言われた通りにしない人の方が、何かを考えているように見えたりもする。
でも、解らないままにも実際に文字を書くのは自分であって、そこで何かを選択し、決めている。

 

頭っから頑なに
「そうじゃない。これじゃないと」
なんて必要も無いんじゃないかと。
また、人からもらったことを自分の頭で形にしていくと、その積み重ねの中で、相手の言わんとしていた事がわかってきたりもしました。

 

学校を卒業して、一つ区切りがつきました。
渦中にいる時はただ翻弄され、混乱したまま垂れ流しにしてきたことも多々ありましたが、
今、学校でのことを振り返りつつ、色んなことを整理していきたいと思っています。
在校生の方々、しんどいこともテンコ盛りでしょうが、頑張って下さい。

 

(日本映画学校 映像科22期生)

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