2010.10.05
Category:OB
日本映画学校で過ごした2年間で最も全力で取り組んだのは、卒業ドラマ。
すべて全力が当たり前だけど、その中でも卒業ドラマは違った。
オーディション。
自分がやりたいと思った役は一つだけ。
だから、片方のオーディションしか受けなかった。
それが「泥の惑星」主演ハルキ。
主演へのこだわりもあったけど、それ以上にハルキがやりたかった。
監督は、井土紀州さん。
1年生の舞台の時にお世話になった方だ。
オーディションでお会いした井土さんは、以前あった時とは別人だった。
怖かった。
やっぱり、この人は映画人だ!
そう思った。
オーディションの結果、僕はハルキに決まった。
一番ハルキをやりたがってのは僕。
自信をもって言える。
ハルキを演じる準備において、初めて役の履歴書を書かなかった。
1学期に脚本を読んでから、ずっと頭の中で思い描いていて、書き出す必要もないと思ったから。
そして自分が思い描いていたハルキと、脚本のハルキが近かった。
凄くラッキーなこと。
現場2年間で学んだ事を出しきる!なんて事ではなく、とにかくがむしゃらに作品に打ち込んだ。
とても刺激的な時間だった。
まだ空が暗い時間に電車に乗ったり、どんなに帰りが遅くなろうと、苦痛ではなかった。
泥まみれの撮影。
完成したものを観ると、自分の芝居に納得がいかない所はある。
だけど現場で後悔している事はない。
そういうのは大事。
あまり良くないかもしれないけど、自分いいぞ!と思う所も少しある。
そういうのも大事。
たぶん・・・
「泥の惑星」は渋谷のユーロスペースで公開される事になった。
「映画一揆 井土紀州2010」
11月13日から12月10日の期間、井土監督の7作品を一挙上映。
「泥の惑星」の上映は12月4日(土)から10日(金)、21時からのレイトショー。
ぜひ、ユーロスペースに足を運んで下さい。
(日本映画学校 俳優科23期生)