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プロデューサー

井上 文雄

inoue fumio
最後の最後まで
作品に携わる

企画のネタ探しから製作、そして
作品を世に送り出すまで。
すべてを取り仕切る
プロデューサーという肩書に
必要な能力とは一体?
『ピンクとグレー』
『エヴェレスト 神々の山嶺』など、
次々に話題作を手がける
井上文雄さんはこう語る。

プロフィール

井上 文雄

inoue fumio

1958年東京都生まれ。横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)第5期編集コース1981年卒。フリーの助監督として『湘南爆走族』『うなぎ』などに参加。ドラマの脚本にも携わり、その後プロデューサー業をメインに。角川大映(現・KADOKAWA)を経て、16年より制作会社OLMに在籍。

【おもな作品】
『ピンポン』(02)
『ジョゼと虎と魚たち』(03)
『着信アリ』(04)
『妖怪大戦争』(05)
『人間失格』(10)
ピンクとグレー』(16)
エヴェレスト 神々の山嶺』(16)

最新作

  • ファントミラージュ

    劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ!
    ~映画になってちょーだいします~



    監督/三池崇史 原作/タカラトミー OLM 脚本/加藤陽一 出演/菱田未渚美 山口綺羅 原田都愛 石井蘭 配給/KADOKAWA イオンエンターテイメント (20/日本)
    秘密の怪盗、ファントミラージュに元に映画のオファーが。ところが、逆逆警察のサカサーマに見つかって、監督がイケナイヤーにされてしまう──。放送中の特撮ドラマ「ガールズ×戦士」シリーズ、初の映画化作品。20年/5/1公開

    ©TOMY・OLM/ファントミラージュ!製作委員会・テレビ東京

    公式サイト
    http://phantomirage.jp/movie/

横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)に進学したのは、それが映画の現場への最短距離だと思ったからです。でも正直、そんなに期待はしていませんでしたけど(笑)。

授業は、現場で働く人たちがそのまま講師だったから、まさに現場主義。理想と現実の違いに戸惑う学生もいたと思います。「年間何百本映画を観ています」なんて評論家風情の学生も少なくなかったけれど、そんな人ほど映画とは別の道に進んでしまった。

〝いい加減なヤツ〟ほど、いまでも現場に残っていますよ。いや、〝いい加減だけど、要領のいいヤツ〟かな(笑)。

キャリアスタートは演出部
「そのうち監督になれるだろう」

卒業へのカウントダウンが始まった頃、卒業指導の先生がこう言ったんです。「みんな仕事、決まっていないだろう? 自分が脚本を書いている昼帯ドラマに助監督で付けてやるよ」と。

でも映画を目指している連中ばっかりだから、テレビの現場を希望するヤツは誰もいなかった。僕は希望者をとりまとめる役を仰せつかっていたので、「さすがに希望者ゼロはヤバイ!」となって、言いました、「実は僕しかいないんです」と。焦りましたよ、本当にやろうなんて考えていなかったから(笑)。

長続きはしないだろうと思って始めたけれど、やってみると意外に向いていました。そこから演出部として映画屋人生がスタートしたんです。

助監督を続けて、今村組ではチーフまでになりました。Vシネの制作本数が多かった時期で、チーフが次々に監督になってポストが空いたんですよ。「自分もVシネの監督だったらそのうちなれるだろうな」と思っていたら、ブームは終わり、監督になるきっかけを失った。

さらに三池崇史みたいな監督を目の当たりにして「敵わない」ってあきらめたのも事実です。

プロデューサーを一度やったら
助監督の依頼が来なくなった

その後、映画畑のスタッフばかりで連続ドラマをつくることになり、僕はチーフ助監督で入ったんですが、途中で製作会社が経済的に行き詰まってしまった。

するとその場にたまたまいただけの僕に、テレビ局の担当者が「プロデューサー、向いているんじゃない?」。現場が止まる危機を回避すべく、引き受けることになったんです。

この業界は不思議なことに、一度プロデューサーを担当すると「あいつは演出部をあきらめた」って思われて、監督の話はもちろん、助監督の依頼まで来なくなる。それからはフリーランスのプロデューサーとして、いくつかの作品に参加しました。

三池監督から「『着信アリ』を一緒にやってくれない?」と誘われたことを機に、しばらく角川大映(現・KADOKAWA)に所属することになりました。こう話してみると、いい加減な経緯に聞こえるかもしれませんけど、ものづくりは真摯にやっていますよ(笑)。

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※当時と違い、現在の日本映画大学では、
 コース名称と内容が変わったり、
 開講されていないコースがあります。