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2012.9.20

好評のチネチッタ名画座第6回は幻の名作『黒部の太陽』

毎月実施している毎日新聞×日本映画大学×チネチッタのコラボレーション企画、チネチッタ名画座も6回目となりました。

今月は初の邦画、製作サイドの「スクリーンで鑑賞して欲しい」という意志でDVD化されていない『黒部の太陽』完全版の上映です。観る機会の少ない幻の名作、是非大スクリーンでご覧下さい。

『黒部の太陽』推薦文

世界のミフネ タフガイ裕次郎 夢の共演!!

 この『黒部の太陽』ほど、中学生だった私を製作過程から心躍らさせてくれた作品はありません。
 スーパー・スター初共演の製作発表が行われたのは、ビートルズが来日する二か月ほど前の1966年(昭和41年)5月8日。
 映画産業は既に斜陽と言われて久しく、それでも大手映画製作配給会社の東宝、東映、日活、大映、松竹は辛うじてブロックブッキングを維持し、「他社出身の看板スターは引き抜かない、絶対に出演させない」と云う【五社協定】も未だ老醜を晒していた、そんな時代です。
 その【五社協定】に敢然と闘いを挑んだのが、ハリウッド大作『グランプリ」(監督・ジョン・フランケンハイマー)の出演を果たした東宝出身の三船敏郎と戦後最高の人気スターと云われた日活出身の石原裕次郎だったのです。
 原作は、毎日新聞編集委員であった本木正次氏の1964年の毎日新聞連載小説。世紀の難工事、人跡未踏の秘境・北アルプスにおける黒部第四ダム建設に携わった人達の苦闘を描いています。
 映画は、破砕帯(フォッサマグナ)に阻まれたトンネル工事に焦点を当て、負傷者も出た出水事故シーンは語り草です。
 実際の工事同様、数々の障害を乗り越え二年後に完成、空前の大ヒットを記録。【五社協定】は以後、効力を失い、スター・プロによる『祇園祭』『風林火山』など大スター共演作が続々と誕生して行くことになります。
 監督は、日活に辞表を出してまで『黒部の太陽』に賭けた社会派の旗手・熊井啓。
 今思うと、「電力供給の為のダム開発の話」と云うことにも時代と意味を感じます。
 兎に角、久し振りに大スクリーンで再会出来るのが待ち遠しい一本ですッ。
(日本映画大学准教授 映画監督 細野辰興)

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上映時間など詳細はこちらから

http://lacittadella.co.jp/meigaza/