トップarrowニュース一覧arrow特別講義(上映と国際シンポジウム) ポーランド・ドキュメンタリーの世界 ドルィガス監督夫妻を囲んでを開催しました。

2013.6.18

特別講義(上映と国際シンポジウム) ポーランド・ドキュメンタリーの世界 ドルィガス監督夫妻を囲んでを開催しました。

 6月6日(木)、日本映画大学白山キャンパスにおいて、ポーランド国立ウッチ映画大学教授のマチェイ・ドルィガス監督と夫人のヴィタ・ジェラケヴィチュテ監督を招いての特別公開講義を開催いたしました。
 これは「EUフィルムデイズ2013」(5月31日~6月26日、イタリア文化会館)のポーランド代表として来日された両監督の作品を上映し、本学の石坂健治教授司会のもと、千葉茂樹特任教授と安岡卓治教授を交えたシンポジウムを行ったものです。

IMG_2925

会場には在学生は勿論、大学外からの聴講者も多く参加され、ポーランド映画に対する関心の高さがうかがえました。
 日本映画大学の学生達は2011年に行われた、世界各都市を巡るドキュメンタリープロジェクト『世界の夜明けから夕暮れまで』に参加・共同制作しています。学生達にとってドルィガス監督、ジェラケヴィチュテ監督とは2年ぶりの再会となりました。

IMG_3000

ドルィガス監督からは「今回上映する『私の叫びを聞け』は22年前に撮影した私のデビュー作であり、『統合失調症』は15年前に妻が撮ったものです。映画のナレーション・語りということについて言えば現在の私たちは別の次元にいます。ですが、これらの映画は未だに重要な、そして身近なものなのです」と挨拶がありました。

マチェイ監督

ジェラケヴィチュテ監督の旧ソ連の犯罪者矯正システムを暴いた『統合失調症』、及び1968年のポーランドの社会情勢を描いたドルィガス監督作品『私の叫びを聞け』という、いずれもポーランドの社会問題を取り扱った2本のドキュメンタリー映画を上映。

ヴィタ監督

安岡教授は「両監督は非常に大きな政治的問題の提起を発せられたと思います。埋もれてしまった歴史の事実について、見事に描いている」と指摘し、千葉特任教授は「国家と人間個人の生活が作品になっている。それに圧倒された」と述べました。

IMG_2989

シンポジウムでは、制作当時の状況、日本とポーランドにおけるドキュメンタリー映画制作の違いについて意見交換が行われ、またウッチ映画大学での取り組みについても紹介がありました。
 本学学生からの質疑応答にも一つ一つ熱を込めて意見する中、「劇映画とドキュメンタリーという2つの形式は相互に浸透し合っています。境界は曖昧なものです」というドルィガス監督に対し、安岡教授も「強く共感します」とコメントする一幕も。映画の作り手であり教育者でもある方達の言葉に、聴講者たちは興味深く耳を傾けていました。

IMG_2993

この特別講義を通じて、ドルィガス監督とジェラケヴィチュテ監督は「今日私たちは、再びここに訪れることを確信しましたし、日本の皆さんも私たちに会うことがあるでしょう。どうぞ、ポーランドの私たちの大学に来て下さい」と述べ、日本映画大学とウッチ映画大学のより積極的な交流を確認し合いました。
 本学はこれからも多くの海外交流をし、より豊かな映画体験の機会を設けてまいります。 
 
(日本映画大学 学生広報スタッフ)