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2016.4.5

2016年度(6期生)入学式が行われました。

2016年4月5日(火)、日本映画大学第6期生を迎える入学式が、川崎市麻生市民館大ホールにて行なわれました。
ご家族や来賓の方々など多数の列席を頂き、新入生が式に臨みました。

石坂健治学科長の開式の辞の後、佐藤忠男学長による入学許可と式辞、伊藤弘川崎市副市長からの祝辞、教員と1年担任教員の紹介があり、最後に天願大介学部長の閉式の辞で締めくくられました。

式終了後、総合ガイダンスと学友会からの挨拶などが行われました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!!

入学式1

入学式2

入学式3

入学式4

入学式5

入学式6

佐藤忠男学長 式辞
 
ようこそ、おいでくださいました。この大学は映画のつくり方を教える大学です。大学になってからまた6年目ですが、その前にご存知でしょうが、30何年か日本映画学校という専門学校としての歴史があり、そこで専門学校として映画のつくり方を教えていました。これは業界では定評がありまして、日本の映画界の現場には私がなんか用事があってどこかの撮影の現場なんかに顔を出しますと必ず1人か2人あるいは3人くらい何人も卒業生が挨拶に来ますね。そのくらい日本の映画界の現場には卒業生が専門学校時代の卒業生が非常にたくさんいます。いろんな賞を獲ったり脚本家にも監督にも撮影監督にもそれから録音部やそれから編集者など非常に映画界のほとんどあらゆる卒業生がいまして賞を獲っています。そこについては定評があるのですが映画っていうのは趣味ではやれない芸術、芸術・芸能の中でちょっと趣味範囲では難しい。最近技術が発達していて趣味でも映画らしいものはつくれなくはないふうになってきましたけれども、とにかく非常にたくさんのお金を集めてやる仕事なんでちょっと趣味でやるわけにいかない、じゃあ趣味でなくてどういうふうにやるのかって言ったらこれは社会全体に対して発言するという形です。
 
専門学校時代には技術を教えていたと言いましたけれども、技術というのはただの技術ということではないです。なにしろ映画というのは人間を描くし社会を描くのですから、ですから人間や社会についてやっぱり常に考えてないといけない。この人間はこの描き方おかしいのではないか、そういう議論をしなくちゃいけないですね。人間について社会のあり方についてやっぱり意識してそれについてここの描き方おかしいとかこの考え方は変だとかそういうことを常に評しております。その面をさらに直下する意味で大学にした訳ですけれども、それで映画をつくる技術ではうちの大学はすでに定評があるのでね。大学でそれかちゃんと別でつけ入るか大学になってかいろいろ4年、最初の卒業生たち今年まあ次の卒業生が出たわけですけどもその実習生活を見るとむしろ当然のことながら進歩していると思います。今年の卒業制作で6本の作品が出たわけだけれども、どれもそれぞれによかったし、なかには今までこういう作品はなかったなって思うような作品もありましたし確実に進歩してる。したがって映画学校時代に積み上げた状態での定評、そこはちゃんとした技術を持った人間を定評してくれているという影響は先にされて発言すると思います。
 
趣味ではないとするとじゃあなにか。とにかく非常に多くの人に語りかけるわけですね君たちはその技術をつるして。非常に多くの人っていうのは単に日本の日本人だけじゃない、世界の人に語りかけるごく自然なことであります。去年のトリノ国際映画祭でちょっと番組をみていたら卒業生のつくった作品が何本かありました。それもごく当たり前のことです。世界中に国際映画祭という非常にたくさんありましてこれはこういう傾向だったからあそこを狙おうといってみんなつくっているわけです。世界に名を知られるチャンスっていうのは非常にあります。よって、自分は世界に向かってなにを喋る、なにを語るのかどういうことを自分は言いたいと思っているのか、自分の好みの感覚っていうのは世界的にみるとどういう位置を占めているのか、そんなことをおのずから意識するようになると思います。そのつもりでやってください。個人的な趣味でやれる仕事ではない。とにかく世界を相手に自分の言いたいことを表現、自分が表現したいことがなんであるかということを意識し、そしてそれをひとりでつくるものじゃないから仲間にかかってくるわけで一緒につくる仲間にそれをちゃんと説明できる、そして仲間がそれはおかしいんじゃないって言われたらそれを説得するだけの自分の言葉を持っていなきゃいけない。そういうことをこれから意識してやってください。
この世界は厳しいけれども厳しいだけにあれですね、やりがいは非常にある世界だと思います。とにかく世界を相手に喋るんだからね。それはそういう言いかけにはできないです。そういうことをちゃんと意識して頑張ってください。
天願大介学部長 閉式の辞
 
心配をしている人がいるかもしれないので言っておきます。この大学は普通の大学ではないです。安心をしてください。
映画を作るということが真ん中にあって、その周りに映画を見る、見せる、考えるといういろんなことが取り囲んでいます。映画をつくるということが真ん中にあるというのはここではないです。

 映画をつくるということにはいろいろな要素が必要なんだけど今日は少しそういう話をしようかなと思います。
 身体の真ん中に頭の中ずっと真ん中に線がある。これは武術とか東洋医学、正中線。これのまわりにこれに沿うようにして急所がある。つまり、だれかを殺そうと思ったらここを狙うっていう。そういうものが真ん中にある。考えてみれば人間というものはですね、立っている。立っているということはちょうど一番の急所を敵に晒しているということですね。我々の先祖は二足歩行を選んだ時点でそういう選択をした。そのために非常に危険なことを選んだ。しかしその代わりに両手が自由になった。これらは人間を進歩させたわけだけれども、つまり自由というものにはリスクがあるということです。安全な自分が安全な自由というものはない。

 もうひとつ、カニっていうものがいるね。食べたことあるでしょ?カニは甲羅に覆われているよね、硬いものに守られている。あの甲羅を外してみると中に内蔵とか体液とかエラとかいろんなものがあるんだよね。骨がないんだよね、中には。骨は外側にあるんです。甲羅が骨なんですカニは。これを外骨格って言います。つまり、身体の外に骨を、骨でこう鎧のようにして身体を覆うことによって外敵の攻撃から身を守るという選択をカニさんはしているわけですね。これがたとえば虫ならば昆虫ならばカブトムシとか外骨格ですね。それに対して人間はあるいは哺乳類は多くの脊椎動物は中に骨があるわけですね。そのまわりには柔らかい内蔵だとか肉だとか皮膚だとかで覆われているわけだね。これはたいへん攻撃に弱いよね。外側を骨で覆うことに対して中に骨があるっていうことはやっぱりこれはリスクがあるということだよね。なぜこういう選択をしているのか。外骨格には弱点があります。それはね、成長がなかなかできないという弱点ですね。つまり、外側に骨があるから骨で大きさが決まってしまうわけですね。これに合わせて生きていかなきゃいけない。でも最初生まれたときには小さいからこれ大きくしていくにはどうすればいいかというと脱皮するわけですね。骨格を作り変えるという作業をする。作り変えるという作業中は見たことあるかな?エビとかああいうものの脱皮っていうのは。その間はうずくまって暗い所でじーっとしてて、ものすごい時間をかけて脱皮していくんです。非常にこの間は攻撃にとても弱くなる。したがってこれ何度も何度も繰り返すことができないので大きくなれないんです彼らは。それに対して我々は弱いけれども中に骨があるせいで骨さえ成長すればそれに続いてまわりの組織が成長していくので非常に成長しやすいんですね。こういう風に差がある。これも同じことだね。つまり、成長するということもリスクがあるということです。どっちを選ぶのかっていうことだね。人間は成長し、自由であることを選んだ。そのためにたいへんなリスクを背負って生きなければいけない。しかし、結果的には今や地球、食物連鎖の頂点に人間はいるわけです。したがって最初はそういう風に保証されていなかったわけだからこれはたいへんなことだね、冒険ですね。冒険のDNAっていうのが人間にはあるということです。君たちは冒険家のタマゴだよな。この時代にこんな大学を選んだのだから君たちは冒険したいんだよね。これは人間らしいっていうことです。我々はカニではない。過剰に防衛的になって傷つくことを恐れて成長をストップさせるっていうことは我々にはできない。我々は成長していかなければいけない。そのためにはリスクがある。傷つくこともあります。危険な目も合うでしょう。しかし、自由とか成長っていうものはそういうものと引き換えにあるんだよね。まったく安全で安定していて自由で成長できるなんてことはあり得ないんですよ。これは経済から何から何まですべてそうなっているわけですよ。君たちはここを選んだんだから一緒に冒険をしていきましょう。リスクはもちろんあります。たとえば経済的な幸福はあきらめた方がいいかもしれない。だけど、我々人間だよ。冒険の喜び、自由であることの喜び、成長できることの喜びはなにものにも代え難い。と思います。いろんなこともあると思うけどもここに君たちは来た、ここを選んだという時点で君たちは少し勇気をもって冒険していきたいと思っているはずだよ。安定したところで安全なところでパスをまわし合うような試合をするんじゃなくてリスクを背負って点を取りに行く、そこに勇気をね、身につけてください。

まずは映画的にはものの考え方、映画的な身体をつくるところから始まります。4年間一緒に冒険をしていきましょう。入学おめでとう。