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2018.10.28

第24回KAWASAKIしんゆり映画祭が開幕。ハン・トンヒョン准教授がゲスト登壇しました

しんゆり映画祭2018_1

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10月28日(日)、川崎市アートセンターを会場に第24回KAWASAKIしんゆり映画祭が開幕しました。

オープニングには映画祭スタッフ一押しの映画『タクシー運転手』が上映され、本学のハン・トンヒョン准教授がゲストトークに登壇。

その模様を映画祭全体の記録とあわせてお伝えいたします。

KAWASAKIしんゆり映画祭…1995年に川崎市の「芸術のまち構想」の一環としてスタートした市民がつくる映画祭。地域住民や企業の協力をえながら、市民のスタッフが企画・運営の中心を担い、行政がバックアップする新しい形の市民映像祭として定着・発展してきました。日本映画大学は共催で協力。

第24回KAWASAKIしんゆり映画祭開幕!

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川崎市アートセンターは新百合ヶ丘駅から徒歩3分。

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代表の中山周治さん。本学では非常勤講師として「こども映画教育演習」を担当しています。

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オープニングを飾ったのは『タクシー運転手』。満席です。

しんゆり映画祭4

出品作を紹介するイラストが掲載。

【オープニング作品】『タクシー運転手』2017年/韓国/137分


映画『タクシー運転手』

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作品紹介

韓国動員1,200万人突破の2017年No.1大ヒット!

1980年5月。韓国現代史上、最大の悲劇となった光州事件。

―― あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。

監督/チャン・フン
出演/ ソン・ガンホ『密偵』 トーマス・クレッチマン『戦場のピアニスト』 ユ・ヘジン『コンフィデンシャル/共助』 リュ・ジュンヨル『グローリーデイ』

第90回アカデミー賞外国語映画賞 韓国代表出品/第54回大鐘賞 最優秀作品賞、企画賞受賞/第38回青龍映画賞 作品賞、主演男優賞、音楽賞、最多観客賞/第26回釜日映画賞 最優秀作品賞、主演男優賞、釜日読者審査団賞受賞

ゲスト紹介】ハン・トンヒョン 日本映画大学准教授

専攻は社会学。専門はナショナリズムとエスニシティ、マイノリティ・マジョリティの関係やアイデンティティの問題など。

著書に『チマ・チョゴリ制服の民族誌』(双風舎,2006 *現在は電子版発売中)『平成史【増補新版】』(共著,河出書房新社,2014)『社会の芸術/芸術という社会』(共著,フィルムアート社,2016)など。

Yahoo!ニュース 個人コーナーで、記事を連載中。
https://news.yahoo.co.jp/byline/hantonghyon/

ハン・トンヒョン准教授 スペシャルトーク

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聞き手を務めるのは、映画祭広報担当の越智あいさん。

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ハン・トンヒョン准教授が作品世界を解説します。

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作中でドイツ人記者のペーターが使用していたキャメラ。

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光州事件を世界に届けた「CANON SCOOPIC」と同機種が日本映画大学にありました。
トークではまず、本作の時代背景の説明から入ります。

1979年に朴正煕政権が倒され、民主化の機運が高まった矢先に、またもや軍事クーデターで全斗煥が政権を掌握。

民主化運動のリーダーであった金大中が逮捕されると、光州ではとくに強い反発が起こりました。


それに対する弾圧は凄惨を極め、ハン准教授は「こんなひどいことがあったのに私たちは何も知らなかった」というトラウマが、その後の社会や映画にも影響を与えたといいます。

そこから「韓国映画に骨太な作品が多いのは?」と質問を向けられると、ひとり一人の力の積み重ねで歴史をつくってきたという認識や、それがビジネスとして売り物になるという感覚が共有されていることなどが挙げられました。


また「韓国とは何か?」という問いを皆で考えつづけている社会情況も指摘。

その一方で、“社会派エンタメ”のような作品は、世界を見渡せば普遍的にある事実もつけ加えました。


さらに、参考となる映画として『ペパーミント・キャンディー』(00)や『1987』(17)、そしてドキュメンタリーの『共犯者たち』(17)などを紹介し、理解の一助とします。

そして、会場からいくつかの質問が寄せられたあと、最後に『韓国映画で学ぶ韓国の社会と歴史』(キネマ旬報社、2015)が鑑賞に役立つことを告げ、満員の観客から大きな拍手が送られました。

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映画祭ゲストの記念に色紙を。

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日本映画大学所蔵のスクーピックと、作品ポスター。
ハン准教授は、WEBマガジン「wezzy」誌上においても『タクシー運転手』に関する対談をおこなっております。

権力に切り込む韓国映画、権力を取り込む日本映画/西森路代×ハン・トンヒョン
 https://wezz-y.com/archives/57575

ぜひあわせてご一読ください。

注目!今アツい監督たち~日本映画学校出身の監督・脚本家~

しんゆり映画祭5

映画祭は引きつづき11/4(日)まで開かれ、本学園OB・OGがかかわる多くの作品が上映されます。

卒業生の出品作の紹介はこちら!
 https://www.eiga.ac.jp/news/20180920-01.html

劇場にはスタッフ特製のパネルなども展示されておりますので、それらもぜひお確かめのうえ、ご鑑賞ください!
映画祭公式サイトはこちら