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2018.11.26

【授業紹介⑱】演出論で本学の監督たちがリレー講義

この授業は新設科目で、コースを問わず履修することができます。

演出家、映画監督は映画をどのように観るのか。他者が撮った映画から何を受け取るのか。

本学で教鞭をとる講師(演出家)たちが、リレー形式で講義をします。

毎回、各講師がテーマを決めて映画を選び、学生と一緒に観賞。その後、各シーンの演出を検証してゆきます。
2018年度の講師と各テーマ

第1回/緒方明監督 「映画の中の『追跡』という表現

第2回/天願大介監督 「映画における『省略』とは

第3回/細野辰興監督 「台詞に頼らない映像表現とは―『シャレード』の重要性

第4回/中原俊監督 「青春映画における人物の登場、紹介の仕方

第5回/佐々木浩久 監督 「出会いと距離の演出~人間の関係性の移り変わりを距離で表現する

第2回 天願大介監督「映画と省略」

2018.11.26 演出論1

天願大介監督。本学の学長です。
11月26日、新百合ヶ丘校舎にて天願大介監督(学長)による講座が開かれました。

「映画と省略」をテーマに、まず「時間」が映画にとっていかに重要であるかを説明。

伸ばしたり、縮めたり、その扱い方で観客の心、感情、そして気持ちをコントロールしていくことを伝えます。

具体的には「文体」と「話術」の省略をとりあげ、前者は北野武とロベール・ブレッソンを、後者はコーエン兄弟などを例に紹介。

「どんな映画でも君たちが知りたいことが全部入っている」と、第一に“映画が教科書”であることを伝え、学生とともに鑑賞しました。

2018.11.26 演出論2

2年生を対象におこないました。

2018.11.26 演出論3

演出における「省略」をテーマに講義。

2018.11.26 演出論4

北野武監督の『3-4X10月』やブレッソンの『ラルジャン』等、“文体”のつながりを意識した作品を上映。
本学の講師陣は、映画監督をはじめとする実作者が多くいることがなによりの特徴です。

学生たちにとっては、演出家それぞれの視点を一つの授業内で学ぶことができる豊かな場になりました。

第3回 細野辰興監督「台詞に頼らない映像表現=シャレード」

細野監督の演出論1

細野辰興監督(准教授)
第3回目は細野辰興監督による「シャレード」の重要性を伝える講義がおこなわれました。

まずはシャレードという映像表現とはなにか、具体例をもとに説明し、その後黒澤明監督の作品を中心に『用心棒』、『姿三四郎』などを学生と観て、それぞれの手法を紹介しました。

言葉で表す“説明”ではなく、映像で“表現”することの大切さが実感できる授業となりました。

細野監督の演出論2

シャレード=一つのもの(仕草、小道具)を見せることで、その背景や蔭にあるものを的確に表現する技術。

細野監督の演出論3

学生とともに作品を鑑賞しました。

第4回 中原俊監督「青春映画における人物の登場、紹介の仕方」

演出論_中原俊監督1

中原俊監督(教授)
第4回目は中原俊監督による講義がおこなわれ、映画の冒頭において大切な“6つのこと”の説明がありました。

 1. 世界の提示
 2. 主要登場人物の紹介
 3. 彼らの今の状況
 4. 彼らの目的または望み
 5. その障害 
 6. 映画(登場人物)は動き出したか

数本の青春映画を観て、1~6を学生たちと確認しました。

演出論_中原俊監督2

中原監督は身体表現・俳優コースも担当しています。

演出論_中原俊監督3

学生たちに意見を聞きながら講義をしました。

第5回 佐々木浩久監督「関係性 距離の演出」

佐々木浩久監督

佐々木浩久監督
最終回の第5回目は、佐々木浩久監督による「出会いと距離の演出~人間の関係性の移り変わりを距離で表現する」と題した講義がおこなわれました。

多くの映画に存在する「出会い」のシーン。

出会いのなかでの人間関係の移り変わりを1ショットで、あるいはカットの積み重ねで表現する演出を説きました。
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