2007.09.17

Category:OB

「フィルターを通して」坂井 宏充(俳優)

 

「映画の仕事に関われたら何でもいい」                       
正直、ボクはそれくらいの気持ちで東京に出て来た。映画は、中学、高校の面倒くさい悩みから逃げるために、田舎のビデオ屋で月に数本借りて見ていた。映画館は車で1時間くらいかかるので、たまに行ったときは1本分の料金で、こっそり2本見た。

 

そんないい加減なボクは、何となくこの学校の俳優科に入学した。俳優とはただセリフを喋ってお金がもらえる職業。その程度の認識しかなかった。
入学してからはどの人に会っても、言われたことは「良く考えろ」という言葉だった。「考えるって何だ」これがボクが映画学校に入って教えてもらった大きなことだった。
卒業するまでは、いつも思いつきで動き、失敗して落ち込んだ。ただ、自我の強いボクは自分を抑えられなくなくて同じ事を3年間繰り返していた。もちろん芝居が上手くなるわけもなく、ショックばかり受けていた。

 

こんなボクが映画学校の学生に一言だけ言わせてもらえるなら、「先ず考える前に行動しよう」。行動して、失敗し、傷ついてしまう。だが、これは自分の血となり肉となり自らを知るチャンスをくれる。批判されるリスクに身をちぢこませてはもったいないから、分からなくても思ったようにやれば良い思う。同じ作品を作る運命共同体の仲間と、素晴らしい講師の方にたくさん迷惑をかけ、映画というフィルターを通して自分の生き方を見つけ出す環境がこの学校にはあるのだから。

 

只今、「グループ虎」+「現代制作舎」プロデュース公演「鐘と涙と伊衛門と」新・四谷怪談に出演しています。
観劇ご希望の方、坂井までご連絡下さい。

 

9月26日(水) 18:30
9月27日(木) 14:00/18:30
9月28日(金) 18:30
9月29日(土) 14:00/18:30
9月30日(日) 14:00                                                        
全席指定 4500円 
場 所  六本木俳優座劇場 
連 絡  坂井宏充 携帯   090-4594-0680 
アドレス h.s.1983@docomo.ne.jp

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