2007.09.24

Category:OB

「つれづれなかんじで。」権野元(映画監督)

 

大体、決してマジメな生徒でも無かった僕がこんなのを偉そうに書く、なんてのはかなり気が引けるんだけども、ま、いいか、とも思ったりで。

 

振り返ってみると、元々、映画好きでも大して無かったハタチだった僕は、何やかんやで偶然、高校を出てすぐに映画の現場に足を突っ込んでしまっていた挙句に、自分の映画の無知さ加減を存分に思い知り、じゃあってんで何となく某N大ゲージュツ学部に行けるほどの頭脳もカネも無いわってんで結構安直に映画学校を受験することを決めたわけで。

 

しかしフタを開けてみると、実は倍率が当時で約10倍(大袈裟か?)とか聞いて、専門学校に落ちるぐらいならもいう映画自体にエンが無かった、っていうかダメなんだろうってな事に決めて、全部一切合切やめちまうか、とさえ思っていたわけだから、こんな奴を合格させてくれて、3年も面倒を見てくれた映画学校には大変感謝してるし、恨んでいたりもする。

だってねぇ、ウマく落ちてたら、きっぱりこの業界からは足を洗えていたかもしらんしね。
ま、ともかく幸か不幸か合格してしまったわけだから、じゃあ、と僕は突然エラク野心家な面を全面に押し出し(だって学費も勿体無いし)、監督コース?(正式名称は忘れたけど)なもんだから全部実習作品は監督してやろうと決意をしたりして。

 

その決意は他の授業にはあんまり活きる事は無く、実習以外の授業はほぼ廊下で煙草をすって過ごすか、ダラダラと学生ホールでウダウダ過ごしていたりしたんだけど。

でも、そんな輩も内包してくれる温かみというか、優しさなのか、放任主義なのか、無責任なのか、なんなのか、そんなのがあったおかげでどうにかこうにか当初の野望通り、全部の実習作品も無事監督することが出来たわけで。
ま、もちろん半ば無理やりも含め。いや、かなり、かも。

 

しかし、それのせいで今度は、『まだまだ俺は映画の世界で監督と名乗って行くにはキツいだろ?』と主観的にも客観的にも感じて、現場に出る決心がキッチリついたわけで。

本当にありがとう、日本映画学校。
僕の曖昧な自信を打ち砕いてくれて。
更には地道にやっていく決心をつけさせてくれて。
その決心が無かったら今の僕は無いわけで。
もちろん、これがベストかどうかは別にしても。
現場は非常に楽しく?学校とはちがう発見なり勉強できる部分があって、それは主に人間関係的なイヤーな部分が大半だったりもするんだけども、逆に、『このまま下っ端で終わってたまるか』と反骨的な精神が随分培われて、頑張れた、のかな。

 

あと、今村監督に、学校のトイレでお会いした?いや、遭遇した時に、

『お前は大物監督になれる可能性がある』と小便しながら言われた事が意外と心の支えになっていて、今もその領域に行ける様に日々頑張っているのかな。
しかし、その根拠はただ単に体が大きいから、ってだけだったりで、複雑な想いは消えないけど。

 

この間、学校に久しぶりに顔を出したら、溜まり場だった学生ホールには、喫煙者とそうじゃない健康的な人たちを分離するナイスな小部屋が作られていたり、いんたーねっとナンタラカンタラなんて部屋なのかクラスがあったり、生徒達も随分小奇麗に見えた。

しかし見た目に変化していても、この中にはまた僕や僕の周りにいたようなキャラの濃い奴らがいて、なんだかんだと野望を抱いているのかと思うとなんだか楽しくなったりして。
もう現場では自分が先輩助監督だったり監督だったりでもう何人もと仕事はしてるけど、学生としては勿論一緒だった事は無いわけで、一度ぐらいはそういうまだ鼻っ柱が折れてない奴らと一緒の時間を過ごしたいな、と感じたりした。すこしオヤジになってきたのかも?
しかしこれもまた一つの成長なり、変化だ、ということで有難く受け止めたいと思ったり。
いやー、色々感じさせられますな、映画学校さん。まいどどうも。

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