2008.02.04

Category:OB

「サンドイッチを食べながら」あんどうともこ〈ピーマン〉(絵本作家)

 

サンドイッチの作り方
用意するもの:8枚切りのパン、卵、ハム、チーズ、レタス、マヨネーズ、マスタード、バター

 

片方のパンにバター、もう片方にマヨネーズを塗り、卵とレタスをはさむ。
ハムとチーズの場合は、マヨネーズ+マスタード。
はさみ終えたら、ラップに包み、3、4分寝かせる。
ラップをはずし、4辺のパンの耳を切り落とし、長方形に切る。
お皿に、キッチンペーパーを敷き、断面が見えるように飾る。
そしてロイヤルミルクティーと一緒に食べる。

 

このサンドイッチにハマり、毎日食べること6日目。
サンドイッチを食べながら、
「そろそろ飽きてきたな」と思った。
思えば他の食べ物でもハマって、毎日食べ、飽きたものがある。

 

10才の頃にハマった「子持ちニシン」。
魚が好きな私に、祖母が用意してくれたものだ。
美味しくて、祖母にせがんでは毎日のように焼いてもらった。
冷凍庫には、私専用の子持ちニシンが常備された。
おかげで魚の食べ方が上手になったが、毎回夕飯の時に、私のおかずにだけ、子持ちにしんが用意されるようになると飽き出した。
それ以来、冷凍庫にある私専用の子持ちニシンは、父が食べていた。

 

15才の頃にハマった「イカのゲソわさび醤油づけ」。
茹でたイカのゲソを、わさび醤油につけて食べる。
これも祖母にせがみ、毎日のように作ってもらった。
数週間毎日食べ続けたせいで口のはしっこが醤油でかぶれ始めた頃に、イカのゲソも飽きてしまった。

 

2年前にハマったハンバーガー。
丸ビルで食べた100%ビーフのハンバーガーの美味しさに衝撃を受けた。
それ以降、ハンバーガー屋をめぐり、友達を誘って、バーベキューでハンバーガーを作ったりした。

 

そして飽きた。

 

これら飽きてしまった食べ物はどれも、ある日突然、食べたくなる日がやってきた。
そして、食べると、改めて「好きだ」と再確認できた。
私の生活の中では、なくてはならないものになった。
子持ちニシン、イカのゲソは、私の帰省の時の定番メニューになっているし、ハンバーガーは、バーベキューの定番になっている。

 

この私の傾向は、食べ物以外でも同じだ。
本、ピアノ、音楽…

 

私にとって、ハマって一度離れ、好きの再確認をすることは大切なのだ。

 

現在行っている絵本製作もやはりそうだ。
日本映画学校在学中に、絵本を描くことに夢中になった。
画用紙と色鉛筆があれば、次から次へと物語が思い浮かんだ。

 

その後、絵本が2冊出版された後、絵本を描くことに飽きてしまい、絵本から離れてしまった。

 

そして、2年前に、突然絵本を描きたくなった。
描きながら「絵本好きだ」と感じた。
応援してくれている人もいるし、絵本製作を通して、様々な出会いもある。絵本製作は私の大切な生活の一部となり、今も楽しく勉強中、感動中だ。

 

サンドイッチを食べ終えて、
このサンドイッチも、また突然食べたくなる日が来るのだろうと思った。

 

絵本作家ピーマンをよろしくお願いします!

 

(日本映画学校 映像科12期生)

>> ピーマン公式ホームページ「Native ピーマン」

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