2010.11.02
Category:OB
何故塗装?と思う人もいるかもしれませんが
映画の美術の中には塗装部というのがあったりします。
よくスタッフロール等で見かけるのは
美術○○
美術助手○○
です。
ここでいう美術とは主にデザイナーの事です。
デザイナーはシナリオを基にイメージ画を描いたりセットの図面を引いたり
映画の世界観をつくる監督的存在です。
大きなセットなどになると美術部だけではその世界観を造りだすのは難しいので
美術製作会社等にセットを発注します。
美術会社にもよりますが塗装(汚し)は特殊な塗りなので
汚しの出来る人に頼んだりします。
汚しとはセットなどをその時代観、人物設定に応じて古い感じに塗ったりする仕事です。
(汚しは人それぞれやり方が違うので塗る人によって仕上がり方も色々です)
映画の世界観は汚しの良し悪しでかなり違ってきたりもします。
映画にもよりますが汚しが下手なセットはこれセットだなぁってすぐわかってしまいます。
(セットっぽさが狙いの映画はそれでもよいのですが)
汚しの上手いセットは役者やスタッフの力を120%引き出したりする事もあったりします。
セットを塗ってる人や実際に現場で建てている人達の名前はスタッフロールに載る事も少ないので
メイキング班も大抵塗装の仕事が終わった後に来るので、、
知らない人も多いかと思いますが
映画の美術はそんな名も無き職人達がけっこう支えていたりするんです。
(日本映画学校 映像科11期生)