お仕事図鑑

映画

映画プロデューサー

映画プロデューサー

こんな映画を作りたいという明確なビジョンのもと、映画化の企画を立て、それを実現する映画製作の最高責任者。ヒットする企画を見極める嗅覚が不可欠。近年、監督以上に注目されることが多い。

製作委員会

製作委員会

映画製作、映画興行を目的に複数の出資者が作品ごとに集まって構成される企業共同体のこと。莫大な製作費を捻出できるだけでなく、製作費を分担することで興行のリスクも回避できる。

シナリオアナリスト(ストーリーアナリスト)

シナリオアナリスト(ストーリーアナリスト)

完成した脚本に対する興行的評価・分析を客観的に与えるフリーランスの職業。ハリウッドではエージェントに膨大な脚本が持ち込まれるため必要とされてきたが、近年は日本でも大手映画会社で採用される傾向にある。

映画監督

映画監督

映画の制作現場において最終的な責任を負うクリエイティブ面のリーダー。作品に対する監督自身の確かなビジョンに加え、スタッフ、キャストを1つにまとめるリーダーシップと人望も欠かせない。

脚本家・シナリオライター

脚本家・シナリオライター

シナリオは映画の出来を左右する映画の設計図。シナリオはプロデューサーや監督がアイディアを考え、脚本家に執筆を依頼する場合もあれば、原作を基に依頼されたり、脚本家が企画を持ち込んで書き上げる場合もある。

キャメラマン

キャメラマン

監督がイメージしている世界を映像化する映像面の責任者。どんな映像がふさわしいのかを、監督と決める。その映画が何を描こうとしているのかシナリオからその意図を読み取る読解力が必要。

照明技師

照明技師

単に被写体に照明を当てるだけにとどまらず、その光をコントロールすることによって、そのシーンの意味をより明確にする。同じシーンでも照明の使い方によってムードも印象もガラリと変わる。

VE(ビデオ・エンジニア)

VE(ビデオ・エンジニア)

映画のデジタル撮影現場で、色調や絞りなどを調整する仕事。カメラとモニター機器を配線し、リモートコントロールによってカメラの映像信号の波形を確認しながら現場で映像品質を確保する。(※放送のものとは別)

録音技師

録音技師

音響面の監督。セリフ、効果音、音楽を録音するだけではなく、それらのバランス良くミックスして映画の音響効果を最大限に高める。時間帯や登場人物の心理を音で表現するセンスと技術が求められる。

編集技師

編集技師

膨大な数のカットをシナリオ通りにつなぎ、1本の映画にする編集。「映画を生かすも殺すも編集しだい」と言われるほど重要な作業。演技の余韻をどこまで残すかなど、演出的な視点が欠かせない。

スクリプター

スクリプター

映画はシナリオの順番どおりに撮影するわけではない。それにも関わらず混乱しないのは、シーンやカットのナンバーなど、撮影に関するあらゆる事柄を記録するスクリプターがいるからだ。

アクション監督

アクション監督

迫力あるアクションを考えるだけではなく、監督に代わって、アクション・シーンの演出を担当する。当然、アクションそのものに加え、演出像のさまざまな約束事も知っておかなければならない。

殺陣(たて)師

殺陣(たて)師

時代劇における立ち回りを指導する専門職。現代劇における格闘場面の演出に関しては、<疑斗>や<技斗>と言葉を使い分けている。近年は総じて<※アクション監督>と呼ぶことが多くなっている。

操演

操演

ミニチュアセットの爆破、崩壊、炎上、津波といった スペクタクル・シーンやワイヤー・アクションの演出を担当。海外ではフィジカル・エフェクトという。爆薬や化学薬品を扱える知識と経験が必要。

特撮監督

特撮監督

特殊効果がメインになるシーンの演出を担当する。外国映画にも特殊効果を担当するスタッフはいるが、その責任者が監督と呼ばれ、本編の監督と同等の権限を持つのは日本だけ。特技監督ともいう。

制作部

制作部

スケジュールと予算を管理する。プロデューサーの下、チーフ格の制作担当、制作主任、制作進行ら複数の助手が手分けして、その仕事に当たっている。スムーズな撮影は制作部の活躍しだい。

大道具・美術助手

大道具・美術助手

美術デザイナーが作ったスケッチと図面をもとに、監督と打ち合わせながらセットの組み立てを行う。基本的に動かないもの(家や橋など)全般を担当。尺貫法の知識が必要。美術助手は美術デザイナーのサポートが主な仕事。

小道具・装飾

小道具・装飾

美術デザイナーが作ったプラン通りにセットの飾り付けや俳優が身につけるこまごまとした物を用意する。担当は動かせる物すべて。動かせるものなら車などの乗り物、動物なども全て小道具扱い。

スチール

スチール

映画の劇中写真を撮影現場で撮影する仕事。メイキング的要素の写真だけでなく、公開時の宣伝に使用するために劇中と同様のカットを、テスト中に現場で撮影する場合も多い。

視覚効果(VFX)

視覚効果(VFX)

実際には撮影が不可能なシーンの実現や、CG合成といった視覚効果をフィルムに与える。不可能を可能にするその技術は、今後、映画作りにおいてますます必要とされるはず。

ポストプロ・スタジオ

ポストプロ・スタジオ

それぞれに編集を済ませた映像と音声を1つにまとめ、1本の映画として完成させる作業をポスト・プロダクションという。その作業を行うのがポストプロ・スタジオ。

ノンリニア編集

ノンリニア編集

フィルムなどで撮影した映像を、いったんハードディスクなどの記憶装置に取り込み、パソコンで編集することをノンリニア編集という。従来の編集作業に比べ何倍も効率的になったが、同時にPCスキルも求められる。

カラーグレーディング (カラリスト)

カラーグレーディング (カラリスト)

映画やアニメなどあらゆる映像を、カット・シーンごとに色味を調整して映像をよりイメージに近づけることをカラーグレーディング(カラーコレクション)という。色に関する知識とコンピューター技術が求められる。

タイトル・デザイン

タイトル・デザイン

映画のタイトルそのものやオープニングのタイトルを専門に制作するデザイナーのこと。欧米で専門職として注目されて以来、日本でも同様のデザイナーが活躍している。