2006.11.13

Category:OB

「私はこうして監督に騙された」斎藤美保(映画『zoku』プロデューサー)

 

11月25日より渋谷UPLINK FACTORYにて私がプロデューサーを務めた映画『zoku』が公開になります。

何故、私がこの映画のプロデューサーとなり、遊びのつもりの自主制作映画が公開にまで至ったのか…それはすべて“監督に騙された”からであります。
思い起こせば2004年の11月、喫茶店で日本映画学校の先輩・窪田将治監督と打ち合わせ後、話していた雑談がすべての始まりでした。
その時、監督は「クリエイティブな遊びをしようぜ、3日間位でパーッと撮ってさ」と甘い言葉で私を誘いました。
私はその当時、企画やPV撮影などの手伝いはしていたものの、普段は図書館で働くアルバイター。映画製作からは離れたところにおりましたので、その「クリエイティブな遊び」というなんとも甘美な響きを持つ言葉にフラフラと誘われてしまったわけです。
私は早速、知り合いの役者やミュージシャン、中には素人さんにまで電話を掛け、「一緒にクリエイティブな遊びをしようよ!撮影は3日間位で終わるからさ」を口説き文句にキャスティングを行いました。
しかし、蓋を開けてみれば撮影が3日間で終わるわけもなく、年を越し、クランクインからクランクアップまで約3ヶ月間を要しました。
私は役者陣に撮影の度に頭を下げ、追加撮影の度に頭を下げ、アフレコでも頭を下げ続けました。そんな私を見て高笑いをする監督を何度呪った事か…。
そんなこんなで撮影も終わり、早々と予告編のみ完成していた映画『zoku』。
役者陣も含め、撮影をしていた事を知っている方々からは「いつ上映するの?」と聞かれる日々。
私もそろそろ上映しなくてはヤバイと焦り、監督にスケジュールと予算を提示してみたところ「ぼくちんはもう結構満足だから、上映しなくてもいいんじゃない?やりたきゃ、やればぁ~。どうせ、お前は途中で投げ出すだろうし~」などどぬかしたのです。(おっと怒りのあまり汚い言葉使いになってしまいました。失礼。)
そんな監督の小馬鹿にした物言いに、カチンときた私は「そんじゃあ、やってやろうじゃないの」と、今思えば売り言葉に買い言葉のような状態で上映の準備を始めてしまいました。準備中も監督は「ぼくちん、渋谷で上映した~い。だってぼくちんの事務所が渋谷だも~ん」等と言いたい放題、私はその度に「この野郎~」とはらわた煮えくり返る思いで準備を進め、気付けば渋谷のUPLINK FACTORYで約2週間、ロードショーする事になっていたわけです。
あ、今、このコラムを書きながら気付いたのですが・・・、どうも今回の上映も監督にまんまと騙されたようです。何故って、監督に私の負けず嫌いな部分を“こちょこちょ”とくすぐられ、私はまんまと悔しさをバネにここまで突き進んでしまったのだから。あぁ悔しい。
でもきっと上映が始まり、お客さんが映画を観てくれて、無事に楽日を迎えれば、騙された事もすっかり忘れて、充実感なんぞを感じていたりするのでしょう。映画とはきっとそんな魔力があるのです。
あぁ、また悪魔の甘い囁きが・・・。

 

神経破壊ムービー『zoku』

監督・脚本:窪田将治(映像科9期卒)
プロデューサー:斎藤美保(映像科13期卒)
出演:サーモン鮭山(映像科9期卒)、本多弘典、石井里佳、荒井志郎(俳優科12期卒)、古賀忍、茅ヶ崎ジャバ(映像科13期卒)
音楽:丸幸徳、與語一平(映像科9期卒)

 

上映期間:11月25日(土)~12月7日(木) 

※12月1日は休映。 
上映場所:UPLINK FACTORY(渋谷) 
http://www.uplink.co.jp/
料金:前売り\1300、当日\1500
(日本映画学校教務課でも前売り券発売しております。そちらは10%引きとお買い得になっておりますので、学生諸君は今すぐ教務課にダッシュして買うように!)

 

映画『zoku』公式HP

http://zoku.faith-pictures.com/

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