2008.10.21

Category:OB

「映画学校後の話」栗原洋平(編集助手)

 

2005年、映画学校を卒業する間際に、映画『ブリュレ』にかかわり始めた。
『ブリュレ』とは映画学校のOBである林田賢太さんが監督する自主制作映画である。
林田さんとは在学1年の時に、お世話になっていた講師との飲み会の席で、知り合った。
編集ゼミを出て、映画の世界にとどまるにはどうしたらいいのか考えている中で、誘われるままに『ブリュレ』にかかわった。
何をすればよいのか分からないので、言われるままに手伝っていた。

 

車を運転して、おにぎりを握っていた。そもそも私は映画学校に入る前は、公務員をしていた。
だからというのが適切なのか分からないが、学校を出て、就職して、映画の仕事ができるとは考えていなかった。
とは言え、何をすればいいのかも分からないままだった。
『ブリュレ』の制作現場は、やりたいこと在りき」という感じの世界であった。映画をつくりたいという人がいて、そこに私だったらこうしたいという人が集まる。そして、映画がつくられていく。
気後れしてかかわっていた私は、せめて言われることをやろうと思っていた。
そうしていれば、何か映画の世界にとどまるヒントが見えるかもしれないとも思っていた。

 

そうして、約1年、『ブリュレ』の制作にかかわっていた。
それからは、編集助手として『魂萌え!』『椿三十郎』、そして現在公開中の『アキレスと亀』など、とても刺激的でかつ独創的な作品や監督と関わることができている。
『ブリュレ』から始まった「映画の世界にとどまる」生活は、なんとか続いているという感じである。
この先どうなるものか分からない。久しく、林田監督から『ブリュレ』が劇場公開されるとの連絡があった。
なるほど、どうなるものか分からないが、しぶとく続けていきたいものである。
今週末より渋谷のユーロスペースでの公開になります。ぜひ「やりたいこと在き」で作られた映画をご高覧下さい。

 

(日本映画学校 映像科17期生)

 

『ブリュレ』
2008年10月25日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトロードショー
監督/林田賢太
出演/中村梨香、中村美香、平林鯛一、瀬戸口剛、小田豊
配給/シネバイタル
配給協力/ゼアリズエンタープライズ
>> 公式サイト

 

 

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