2008.10.28

Category:OB

「ロードムービーのような旅路」林田賢太(映画監督)

 

自身の監督作『ブリュレ』が、10月25日から渋谷ユーロスペースで公開スタートしました。
この映画は、映画学校を卒業した(1999年卒)、4年後くらいから企画をはじめ、2005年の撮影、そして編集~配給・宣伝を行い、やっと映画自身を晴舞台にあげることができたものです。

 

この映画は、一卵性双生児姉妹の愛の物語です。しかし“双子の女優がいない”ということで没になったのですが、やはりあきらめきれず、未知なる女優を探して製作しようと腹をくくりました。

 

それから半年のオーディションを行い、全国の双子の女の子を探し出し、スタッフ全員が納得するキャストと出会い撮影が始まりました。撮影は手弁当、もちろん卒業生の特権を活かして、学校からも機材を借り出し、その他地方ロケの協力体制なども得ながら、秋田・京都・広島とさながらロードムービーのような日本縦断の旅に出ました。

 

学校で教えられたことは「己は何を表現したいんだ!」ということだけです。
仕事ではなかなか貫き通せないのですが、今回は初志貫徹で「何を作りたいか」だけを問い続けました。その問いの答えは、まだ途中過程ですがこの作品には表れているかと思っています。

 

10月25日の公開初日は、キャパの大きなスクリーンに急遽変更していただいたにも関わらず、立ち見のお客様が出るというくらい大失態で大変ありがたいスタートを切ることができました。お客さんの顔ぶれを見ていても、映画に関わってくれたスタッフやずーっと応援してくれていた仲間など、卒業生もいっぱいです。

 

「作りたい映画」を作り、そして劇場公開する。
そんなあたりまえのことを、自分たちの手でやりとげた作品です。
ぜひご覧いただきたいと思っています。

 

(日本映画学校 映像科11期生)

 

『ブリュレ』
2008年10月25日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトロードショー
監督/林田賢太
出演/中村梨香、中村美香、平林鯛一、瀬戸口剛、小田豊
配給/シネバイタル
配給協力/ゼアリズエンタープライズ
>> 公式サイト

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