2008.12.02

Category:OB

「難しいことは考えない」吉田陽祐(俳優・演劇集団3Days)

 

日本映画学校を卒業してから、舞台を中心に活動している。学生時代は、たぶん地味な方だった。卒業してから、もっと地味になった。

どうしても行動より前に、頭で考えて計算しないと恐かった。普段の生活はもちろん、舞台の上でも。

 

2年近くコント集団を主宰していた頃、わからない事だらけなのは当たり前だが、それにかまけていた自分も、今考えると情けない。

それから、いくつもの小劇場公演に参加し、役者だけではなくスタッフ業も経験し、お客さんが何を期待しているのか、だんだんと解かってきたような気がした。
いや、解かったんじゃなくて、今までの自分は大きな勘違いをしていた。という事に気づいただけだ。

 

何年、何本、何回舞台に立ったかわからないが、今思うことはとにかく自分を解放すること。理屈じゃない。考えない。

楽屋や舞台の袖でスタンバイしている時は緊張する。それは当たり前。緊張をどうほぐすかを考えてしまうと自分は小さくなっていく。だからいっそ、その緊張を味方につけるのである。根拠のない自信に変わっていく。いつの間にか自分は大きくなっている。この、小さいとか大きいっていうのは、「心の状態」っていう人もいれば「オーラ」っていう人もいれば「芯」っていう人もいるし、それ以外の例え方をする人もいる。
要は正解はない。そんな難しいことは考えない。ニュアンスでつかまえる事ができればいい。あとは自分を疑わず、相手を疑わず、舞台に登場すればいい。舞台では何が起こるかわからないが、新鮮なモノがおもしろく、楽しいはずである。決まった結果へ向かわないから出会いが新鮮なのである。台本があってこの境地へ行くのは簡単ではないが、常にそれを目指している。
田中晶氏が主宰する、僕を含め日本映画学校の卒業生が中心の「演劇集団スリーデイズ」。2年近く前からこの「解放」が重要だとする稽古を行っている。一番いい方法なんて誰もわからない。個人が決めていいのだ。考えなくていい事だから。

 

現在僕は、ttkプロデュースという2009年1月8日から新宿の紀伊國屋サザンシアターで上演する芝居の稽古の真っ最中である。

一年半前に上演したものをリニューアル再演する。最も難しいとされるシチュエーションコメディである。
上記のような事を念頭においてはいるが、もちろん技術的なことも必要である。しかし、あくまで応用。感じ方を一歩間違えると、お客さんは感動しないし、笑えない。
僕はttkプロデュースは5回目の出演。今回は特に、役として中心人物であり、初演出演者でもあるので、カンパニーの中でも中心に立たざるを得ない。つまり解放していないと現場にはいられない。お客さんに責任が持てないのだ。

 

だから自信を持ってお届けします。皆さんの明るい年明けになりますように。

 

日本では「笑い」というと、テレビのいわゆる「お笑い」の影響が最も大きい。欧米のようにシットコムやシチュエーションコメディがもっと広まってほしいと願う。受け入れてほしいと願う。

 

何だか難しい事を言ってるような文章になってしまいましたが、この週刊コラムはさすがに考えて書きました。

よろしくお願いします!

 

(日本映画学校 俳優科15期生)

 

ttkプロデュース「ディア・パーヴロヴィチ」

>> ttkオフィシャルサイト

 

財政破綻の町。悲劇を上演し続けている市民劇団は存続の危機。喜劇を演じた事のない彼らが、町に笑顔を取り戻すことができるのか。

 

作・演出/工藤剛士

出演/桜金造、吉田陽祐、小久保英明、税所伊久磨、浅井伸治、出水由起子、城間真ほか

 

2009年1月8日(木)19:00

9日(金)19:00
10日(土)13:30
11日(日)13:30、17:00
12日(祝)13:30

 

紀伊國屋サザンシアター

 

チケット

前売り4500円、当日4800円
ttk/ぴあ/ローソン/e+/J-STAGE NAVI
11月27日発売!
※日本映画学校関係者の皆様は、学校内の掲示板でもご案内させていただいております。ぜひご覧ください!

 

>> 演劇集団スリーデイズ

>> 吉田陽祐のブログ

 

 

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