2008.12.16

Category:OB

「異物と触れ合う」竹内勇人(俳優)

 

日本映画学校を卒業してから4年の歳月が経ちました。

僕は現在、12月10日から新宿シアターモリエールにて上演される舞台「今日もふつう」の稽古中です。

 

今年の2月に劇団「アロッタファジャイナ」ワークショップを受けたのをきっかけに、今年は3本の公演に参加させていただきました。 

そして全くの偶然なのですが、この劇団の看板女優 安川結花ちゃんも日本映画学校俳優科の卒業生で、今回の公演にも勿論参加しています。
この劇団は劇団員の数が少なく、毎回様々なところから人を集めて公演を打つので、プロデュース公演に近いかたちになります。 
前回の公演「ルドンの黙示」は、様々なところから36名のキャストが集まって1つの作品を創っていて、混沌としていました。
みんな育ってきた土壌が違うので、あちこちで全く違う意見が飛び交い 分裂したり反乱が起きたりと、まとまるものではありませんでした。 
そんな状況の中、一時はみんなが「この作品がどうなることやら」と不安や焦りに駆られていましたが、「この作品をいい物にしたい」という強い思いがみんなを1つにしたのです。

 

作品のテーマは「戦争」でした。 

そして戦争そのものが実は、みんながそれぞれのやり方で世の中を良くしたいという強い思いの発露でもあるのです。
稽古場はまさに「バーチャルな戦場」でした。そこでみんながそれぞれの想像力を駆使して戦争を体験していました。
実際の戦争の一万分の一にも満たない架空体験かもしれません。
しかしその体験を通して、未熟な自分にも「戦争」というフィルターを通した、新しいものの観方が出来るようになったと、振り返って思っています。 
そして本番までにはみんなが一体となった気持ちで、円陣を組んでいました。 
36人のキャスト、そしてスタッフの2ヶ月にわたる「バーチャル戦争体験」のエネルギーが、どれだけお客さんに伝わったかわかりませんが。 
アンケート用紙の裏面までびっしりと感想を書いてくれた人もいました。 
伝わる人には伝わったと思っています。

 

そして今回の作品、「今日もふつう」はタイトルのイメージに合わず、普通がどれだけ残酷なことなのかを描いています。 

今、僕はこの作品と自分が丁度シンクロしてきたところなので 作品の核の部分と向き合っただけで体の底から熱いものがせり上がってきて涙が出そうになります。
そのエネルギーをそのままぶつけたいと思っています。 
映画学校在学時に藤田傳さんが「異物と触れ合え」といっていました。 
当時はよく意味がわかりませんでしたが、今になってこの言葉をかみ締めています。
自分にとっては36名のキャスト、そして作品そのものが「異物」です。 
異物と触れ合うのは抵抗もありますが、そうしてこそ自分が大きくなっていけると思っています。 
そしてそのことに気づけた事に感謝しています。

 

(日本映画学校 俳優科16期生)

 

アロッタファジャイナ第10回公演「今日もふつう」

 

2008年12月10日(水)19:00

11日(木)19:00
12日(金)14:00、19:00
13日(土)14:00、19:00
14日(日)13:00、17:00

 

新宿シアターモリエール

 

チケット

前売り4000円、当日4500円
電子チケットぴあ(Pコード:390-966)
0570-02-9999(音声認識予約・オールジャンル)
アロッタファジャイナ取り扱い

 

>> ブログ「竹内勇人の気まぐれ日誌」

>> アロッタファジャイナホームページ

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