2009.08.11

Category:学生

「8キロ分の自信」松原祐允(俳優科2年)

 

早いもんで学校に入学してから一年以上経ってしまいました。
後輩もできてしまいました。
できればここでビシッと後輩へのアドバイスなんか書けたら格好良いかなと思ったのですが、思いつかないので先輩面するのは諦めます。
今まで、本物の俳優さんのお話が聞けたり、プロの監督の指導のもと演技ができたり、有料の舞台公演ができたりと、貴重な経験をたくさん積めました。

 

しかし、成長できたかというと実感がありません。
実感がないということは成長してないのかなとも思ったのですが、それは嫌なので実感が無い原因を探すと…。

 

“目に見える成果が無い”からなんだと思います。
特に何かが得意になった訳でも、できるようになった訳でもないんですよ。
(そのための努力をしたのかと聞かれると、ちょっとツライですけども。)

 

ただそんな僕にも目に見える成果が1つだけあります。
去年から8キロ痩せたのです。
特に何もしてないのに痩せました。

 

という事はその8キロは不必要なものであって、僕は今まで不必要なものを8キロも抱えながら生きてきたのです。正気の沙汰とは思えませんね。
で、僕はその8キロ分は成長できたんじゃないかと思うんです。
8キロ分の何かが成長したんじゃないかって思うんですよ。
(8キロという数字を大したことないと思う人は8キロ分の福沢諭吉を想像して下さい。それが家にあったら、もれなく嬉しいはずです。)
何が成長したのかは分かりませんが、きっと去年の自分と比べれば若干マシな仕上がりになっていると思うのです。

 

去年から大変なことや辛いことを経験して、でもそれが全て楽しかった。
本当は「実は隠れた天才だった」っていう事で成功できるのが理想なんですけど、そうでもなさそうですし。
かといって、何か自分に自信を持てる部分も無いですし。
だから僕は、この8キロ分の自信と成長と、学校から与えて頂いた経験を自分の中で過大評価しまくって、これからに繋げていってやろうと思います。
今の理想は、人知れずデッカい野心を抱えて、目標を目指して涼しい顔で登っていくことです。

 

Where there is a will, there is a way.

 

(日本映画学校 俳優科23期生)

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