2012.10.09

Category:OB

「言葉は生まれて生きる」矢崎初音(女優)

「言葉は生まれて生きる」矢崎初音(女優)

 

『喜びは自分を忘れることにある。
人の唇から漏れる微笑みを自分の幸せと感じられるようなひとに私はなりたい。』

『不親切で冷淡でありながら奇跡をおこなうよりは、むしろ親切と慈しみのうちに間違うほうを選びたい。
私は自分にできるわずかなことを選んだだけ。』

 

『恐れるひと、寂しいひと、不幸なひと、こういう人たちにとっての最高の良薬は、戸外へ出ることです。』

 

私が尊敬する偉人達のことば。
一つ目はヘレン・ケラーの家庭教師で彼女の目、耳、声の三重の障害を献身的な教育で克服させたアン・サリヴァンの言葉。
二つ目はインドの貧困地帯に住み宗教に関わらず苦しんでいる人々や見捨てられた人々に愛を持って奉仕しノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ。
三つ目はナチスの迫害を逃れて家族と共に過ごした隠れ家での生活を二年間日記に綴ったユダヤ人の少女アンネ・フランク。

 

これらはどんな思いで発せられた言葉なのか。
きっと文字面だけでは感じられない重みがもっとあるはずだ。
自分を忘れ他人を通して喜びを感じ幸福を知るとはどういうことなのか。
十二歳の少女は自ら苦しみを忘れ外で駆け回りたいのか、それとも自身を不幸と思っていないのか。
願望なのか希望なのか。

 

私がこれらの言葉に共感し納得し理解するにはもっと苦悩や経験が必要なのだろう。
数えきれず、今の私には想像できないくらいの。
言葉は生まれたら生きている。
台詞だってそう。
生かさせなきゃならない。

 

悲劇の中で生まれた言葉が後世の人々に勇気や活力や励ましを与えてくれる。
私が苦しみに直面したとしてもそれは貧困でも三重苦でも何でもないのだ。
まだまだ何でも出来る。
やらねばならない。

『孤独なとき、不幸なとき、悲しいとき、そんなときには、どうかお天気のいい日を選んで、屋根裏部屋から外をながめる努力をしてみてください。
街並みだの、家々の屋根を見るのではなく、その向こうの天をながめるのです。
恐れることなく天を仰ぐことができるかぎりは、自分の心が清らかであることを自覚し、そして、これからもきっと幸福を見出せると信じているかぎりは、いつも。』(アンネ・フランク)
(日本映画学校 俳優科23期生)

※ いっぱち屋第二回公演 
「相方-AIKATA」 http://ippachiya.jimdo.com/相方aikata/
2012年10月17日(水)~21(日) 
下北沢・シアター711  下北沢駅から徒歩約4分 スズナリとなり
指定席 3,800円  自由席 3,500円

 

CAST
里村孝雄
阿部勉(劇団文化座)
和田みさ(エビス大黒舎)
八代定治
矢崎初音

 

STAFF
作・演出 河本瑞貴
舞台監督 田中晶
舞台美術 鎌田朋子
照明プラン 中山功
照明オペレーター 下川志乃ぶ
音響 齋藤美佐男

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