2013.06.18

Category:学生

「何でもいいということで…作曲家・大野雄二について」 相澤 調 (日本映画大学 2年) 

初めまして、編入2年の相澤と申します。
まだ学校に関しては解らないことのほうが遥かに多い状態で何を書けばいいのやらといったところですが、お題は何でもいいのでという由、せっかくなので書かせていただこうかと思います。
映画そのものだと畏れ多いこと極まりないので趣味の音楽についてでも。

大野雄二という作曲家をご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
今年72歳になる大御所といってもいい存在ですが、この人の劇伴(サントラ)がここ半年くらい大変なマイブームなのです。

代表作(ごく一部)を挙げてみましょう。
映画:『犬神家の一族』『人間の証明』『野生の証明』『最も危険な遊戯』『この子の七つのお祝いに』   TV:『ルパン三世(第2シーズン以降)』『小さな旅』『マー姉ちゃん』『24時間テレビ』

いずれも主題歌(テーマ)がパッと思い浮かぶような作品ばかりじゃないかと思います。
これらはすべて、大野雄二が作曲を手掛けたものなのです。
この人の魅力はフュージョンの嚆矢ともいうべきスピード感ある編曲とそれを取り巻く華やかなブラス/ストリングスセクション、そしてメランコリックなメロディにあると思います。
要は非常にバタ臭いのです。このバタ臭さというのは70’sの劇伴・歌謡作曲家の中でも頭一つ抜けているのではないかと個人的には思っております。

一つ一つ語っているととてもではないですが字数が足りないので個人的に好きなナンバーを挙げていきます。
まず歌入りのものだと梶芽衣子「はぐれ節」。ワンクールで打ち切りになったドラマの主題歌ですが、歌唱者とタイトルの泥臭いイメージからは想像のつかないファンキー演歌ともいうべき曲です。
次に由紀さおり「故郷」。
これも歌謡曲のフォーマットに則りながらもMajor 7thのコードなどを巧みに混ぜてソフトロック風に仕立ててあります。
歌詞も相まって心に沁みる一曲。そして大野と同じ慶應出身のシンガーソングライター、佐藤奈々子「サブタレニアン二人ぼっち」。
これは編曲のみですが、軽快な16ビートで元来の曲が持っている都会的なイメージを引き立たせて素晴らしい効果を上げております。

次にインストゥルメンタル曲…といったところで字数が足りなくなってしまいました。
多分次の機会はないと思いますが,皆さんもぜひ興味を持たれたら『ルパン三世』のサントラ集などかなりの枚数が出ているので聴いてみてください。
劇伴というものは映画や映像作品を語る上でも避けては通れない要素だと思いますし,いろいろまた発見もあるんじゃないかと思います。それでは。

ページトップへ