本レポートは、文化庁の補助金により設置された「文化芸術活動基盤強化基金(Japan Creator Support Fund)」による「クリエイター等支援事業」の一環として実施された、海外フィルム・スクール研修に参加した学生によるものです。
本プログラムは、大学・専門学校と業界が連携し、グローバルに活躍できるクリエイターの育成を目的として実施されました。全国からの応募者の中から選抜された10名の学生が、2026年2月28日(土)から3月13日(金)までの約2週間、オーストラリア・ブリスベンのグリフィス大学フィルム・スクールにて研修に参加しました。
現地では、脚本開発から撮影、編集、上映に至るまでの映画制作プロセスを実践的に学びながら、国際的な環境の中で制作に取り組みました。本レポートでは、参加学生がその経験を通して得た学びや気づきを紹介します。
海外フィルム・スクール研修レポート(板津 源 ドキュメンタリーコース4年)
応募動機
海外で映画を制作する際には、その国の文化や価値観が作品に色濃く反映される点に興味を持っていました。オーストラリアの映画制作者や、日本から参加する同世代の制作者と交流を深め、今後の制作に活かしたいと考え、応募しました。
研修内容
脚本から仕上げまでの一連の工程について講義を受け、その後、日本からの参加者と共に短編作品を制作しました。講義にはオーストラリアで活躍されている映画制作者の方々が講師として参加され、撮影時には現地の学生にも協力していただきながら作品を完成させました。
学び・印象に残ったこと
技術面では、撮影の授業を通して照明についても同時に学びました。各カットが持つ意味や、それをどのように映像として伝えるかを事前にイメージすることの重要性を強く感じました。また、撮影前や撮影中にも、脚本や編集の視点から「どのように撮るべきか」をチームで話し合う時間が多く設けられていたことが印象的でした。
チーム制作においては、限られた時間の中でも、より良い作品を目指して常に意見を交わし、互いに助け合いながら制作を進めました。グリフィス大学の講師の方にも参加していただき、オーストラリアにおける映画制作の考え方や姿勢についても学ぶことができました。
海外での学びとしては、基本的な制作の流れは日本と大きく変わらない一方で、発想の自由さが非常に印象に残りました。特に編集の過程では、講師の方と「このシーンをどう見せたいか」という点について何度も議論し、試行錯誤を重ねた時間が非常に充実していました。
制作した作品
撮影監督を担当しました。作品は、オーストラリアに古くから伝わるモンスター「バニップ」が現代のブリスベンにも存在している、という設定の物語です。印象的なカットを生み出すために、美術や撮影方法にこだわり、映像表現を工夫しました。
今後への活かし方
今後は日本にとどまらず、海外での取材や制作にも積極的に取り組みたいと考えています。今回の研修を通して、異なる文化圏でのコミュニケーション力や、現地の方々と協働する際の対応力を身につけることができました。これらの経験を今後の制作活動に活かしていきたいです。
メッセージ
映画大学の枠を超えて、同世代の映画制作者がどのような考え方を持っているのかを知ることは、大きな刺激になりました。これから応募する方も、さまざまな人との交流や海外での映画制作を通して、多くを学び、自分の考えを共有することをぜひ楽しんでください。
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