シネリテラシー演習
『シネリテラシー演習』とは?
本学3年及び4年生専門科目。『シネリテラシー研究』履修科目取得者が、麻生区役所と共催のイベント=『こども映画大学』に参加している小学生に映画づくり(シナリオ作りから撮影、編集など)を指導しながら共に作品を作り発表する。映画教育(シネリテラシー)が提案する3つの力。映画を読む(情報解読)・映画を作る(表現)・映画でつながる(情報共有・発信)。出来上がった映画に込められた視点は誰がどのように考え、どのように表現されてゆくのか。小学生と制作過程から完成・発表までを共にすることにより、映画としての表現方法、発想の過程、その面白さ、チームワーク、課題を体験し、学び合う。6日間の夏期集中演習授業。
「あいうえお」という文字を習う。それぞれはひとつずつの文字であるが、「あ」と「お」を組み合わせると「あお」という言葉になる。同じ「あ」に「い」を組み合わせると「あい」という言葉になる。同じ「あ」でも組み合わせにより違う意味になる。
「笑っている人」の映像がある。お笑い芸人の映像を組み合わせると「お笑い芸人を見て笑っている人」という意味になる。同じ「笑っている人」の映像に誰かが失敗している映像を組み合わせると「失敗を笑っている人」という意味になる。
文字や言葉と同じように、映像も組み合わせによって違う意味になる。同じ笑った顔でも人格さえ違うように見せることができる。なぜその組み合わせにしたのか、その組み合わせにどのような意味が隠されているか。また、組み合わせをするためにどのような映像を撮影すればよいのか。実際にシナリオを書き、それを表現するための映像を撮影し、組み合わせる。自分が思った通りに他人に伝わるだろうか。
映像を「見る」「作る」「見せる」この3つを繰り返すことでたくさんの組み合わせを知り、そこに隠された映像の意味を読み解き、作り出す能力が鍛えられてゆくのである。