2023.09.05

Category:教員

【最新カンボジア取材日誌②】8月7日『S21 (トゥオル・スレン虐殺刑務所)-サバイバーの方と』

日本映画大学名誉教授 熊岡路矢
日本国際ボランティアセンター(JVC)元代表

 

 

 

トォルスレン政治犯刑務所の生き残りの方、ブー・メンさんと。

本日、在カンボジア3日目。行きたいとはとても思っていなかったはずのプノンペン、「トゥオル・スレン」=クメール・ルージュ /ポル・ポト(S21)虐殺ミュージアムを訪れることとなった。 (結果的に長い文章となりました。)

見るのが辛い写真や絵、独房の展示のあと、1979年1月、S21政治犯収容所からの、7人の元囚人、大人の生き残りのお一人、Bou Meng さん(画家。82歳)とお会いした。白米とカンボジアの惣菜(昼食)を美味しそうに召し上がっていた。

80年代カンボジア、小生友人の一人、技術学校同僚に、ウン・ペックさん(メカニック、機械技術者)がいて、ペックさんも7人の生き残りの一人。そんなお話もしながら、関連図書と共に写真を撮らせて頂いた。

囚人、ペックさんは、収容所の機械、電気設備を修理整備することで死の刑務所を、辛うじて生き延びました。

被拘束者、モンさんは、ポル・ポト等の最高幹部の肖像画を描くことなどで、生き延びたとのこと。お二人共に、多くの人々(無実の「政治犯」)をたくさん見送り、見たくないこともたくさん見てしまった。3年8ヶ月という短期間に約2万人が収容され殺されたと言われています。

80年代(カンボジアで4年の滞在・在任中)に何度か訪れ、ジャーナリストではないけれど、伝えねばならないと思い、多くの訪問グループ(日本のお坊さん、教員、元教員、報道関係者、市民、青年、学生などなど)を案内しました。

本日は8月6日。広島への原爆投下・被害と戦争犯罪の日と重なり、このトゥオル・スレンに導かれたのかも知れません。(世界の被害の歴史、我が国をふくめ世界の戦争加害の歴史を改めて振り返りました。)

カンボジアの高校生、若い人々もたくさん来ていました。

最新カンボジア取材日誌一覧

【最新カンボジア取材日誌①】8月4日『出発』
1989年、茂田真澄さん・僧侶皆さんとウナロム寺院へ。
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_1/


【最新カンボジア取材日誌②】8月7日『S21 (トゥオル・スレン虐殺刑務所)-サバイバーの方と』
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_2/


【最新カンボジア取材日誌③】8月8日『カンボジア人権・開発協会 健在』
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_3/


【最新カンボジア取材日誌④】8月9日『JVC技術学校』
7月で開設から36周年、長いおつきあい
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_4/


【最新カンボジア取材日記⑤】8月10日『運転手リッツさん』
NGO・JVCと30年の友人
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_5/


【最新カンボジア取材日誌⑥】8月11日『ダンさん帰日』
8月4日、ミャンマーから。
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_6/


【最新カンボジア取材日誌⑦】8月11日『タイ、バンコク空港にて~旅のまとめ』
https://www.eiga.ac.jp/blog/blog/2023/09/05/cambodia_7/

ページトップへ