演出コース

「見つめる」「感じる」「伝える」
物語を、人を描くために人と交わり合うことで
演出の真髄を探る

映像表現の本質を理解し、作品制作を通して物語と人間哲学の探究を行います。
共同作業の中で映画演出の方法を体得し、コミュニケーション能力の向上を図ります。

演出コース

コース紹介

学びのポイント

POINT 1

作品世界に対する多様な視点・観察力を育成します。

POINT 2

映像表現の本質と映画演出の方法を体得します。

POINT 3

映画制作という共同作業を通してコミュニケーション能力の向上を図ります。

学びの流れ

2年次前期
(演出系合同)

人間と映画の多様性についての理解を深める
「演出基礎演習Ⅰ〈ドキュメンタリー〉」

短編ドキュメンタリーの制作を通して、映画制作フローの多様性を学びます。取材対象者との交流を深めながら自らの人間観を拡げ、現実を生きる人間を活写することの難しさと、人間に相対することの面白さを学びます。


2年次後期
(演出系合同)

脚本と演出についての理解を深める
「演出基礎演習Ⅱ〈ワンシーン〉」

数行の脚本をテキストに、そこに書かれている行為、出来事、人物を映像化していきます。ロケハン、美術準備、演技指導、カット割り、編集という工程を繰り返すことで、シナリオの読解力と演出の基本を学びます。


3年次前期

一人1本、3分間の作品を作る
「演出専門演習」〈3分エチュード〉

全員が一人1本、3分間の作品を企画、脚本執筆、監督します。映画演出の⽅法と映画のリテラシーを実践の中で修得します。


3年次後期

15分の短編映画を作る
「合同制作」

脚本選びからキャスティング、ロケハンなどの制作準備を経て、身体表現・俳優、撮影照明、録音、編集コースと打合せを重ねながら、15分の短編映画を作ります。各コースに分かれて学んできた学生が一本の台本の元に集まり、各部の主張の中で一つの作品を作り上げることによって、卒業制作に向けたスキルの向上を図ります。


4年次

4年間の集大成
「卒業制作」〈ドラマ〉

これまで修得したあらゆる知識と技術を総動員して、一般公開できるレベルの作品を制作します。出来上がった作品の上映まで自分たちの手で行うことで、映画をどのように観客に届けるのか、「見せる」ためのプロセスを体験的に理解し、映画の広がりについて学びます。(卒業制作上映会公式HPはこちら


メッセージ

緒方明

演出とは究極のコミュニケーション

緒方明Ogata Akira学科長/教授/映画監督

「見つめる」「感じる」「伝える」この3つが演出の三要素だと思います。
現場で俳優の芝居を眺めるのではなく見つめる。演技やロケーション、切り取られた映像を見て感じる。そしてその内容についてどう感じたのかスタッフ、キャストに伝える。監督は常に状況を見て判断しなければなりません。そのためには深い思考力、洞察力、そして何よりも人間力が要求されます。映画作りは究極の遊戯です。ひとりでは出来ません。大勢の力がぶつかり合い、寄り添い、そして化学反応を起こし映画は作られています。そして作り手の思いが観客に「伝わる」ためには研ぎ澄まされた見る力、感じる力、伝える力が必要です。それは実習で仲間たちと向き合うことから始まります。演出とはあなたの脳内にあるのではなく人とのコミュニケーションからしか生まれないのです。人にものを伝えることの醍醐味。それが演出です。