カンフーは中国文化の特徴の一つとして、世界中に知られている。タイトルのとおりに、記録されているのは中国の田舎で武術をやっている家族の物語である。劉龍りゅうりゅうは奥さんの顧丹こたん、三人の子どもと、中国の徐州市･邳州市周辺の田舎で生活している。彼は小さな道場を経営して、カンフーを自分の子どもたちにも教えている。毎朝、決まったスケジュール通りに劉龍は子どもたちを連れて、カンフーの練習を始める。顧丹は四人が練習するときに、皆の朝ご飯を用意する。村周辺の子どもたちは休みの日に劉龍の三人の子どもと一緒に道場でカンフーを学んでいる。カンフーコーチとしての劉龍は、非常に真面目で厳しい。カンフーの練習はとても大変なので、子どもたちは泣いたり、叫んだりをする。しかし、大会を狙う子どもたちは自分の目標を持って進めなければならない。田舎で生活している劉龍家族、実は新築マンションも持っている。劉龍は町に住めば、カンフーをやるのが不便になってしまうため、田舎の生活が好きだが、別の四人は新築に住みたいと言う。そして、劉龍と顧丹は子どもたちのカンフーと勉強のバランスで意 見が相違し、喧嘩を始める。やっと、大会の日がくる。しっかりと練習を重ねてきた子供達はみんないい結果を取る。田舎に戻る家族は畑で遊んで、楽しそうである。プロセスの中で、三人の子どもが少しずつ成長していく。生活面の劉龍は仕事面と全然違う。父親として、子どもの成長を関心し、注目することは最も重要な責任である。生活と仕事を両立して、徳を積んで任にも当たれて武術をやるのは「厚徳載武」で、武術の哲学である。

劉龍りゅうりゅうは奥さんの顧丹こたん、三人の子どもと一緒に中国の徐州市･邳州市周辺の田舎で生活している。彼はカンフーコーチとして、小さな道場を経営して、カンフーを自分の子どもたちにも教えている。子どもたちは大会を目指し、毎日練習を頑張っている。本作は、この家族の足跡を追って、日常生活を記録しながら、劉龍の仕事面と生活面の違い、そして子どもたちの成長が描かれる。

「武术」は「武術」の中国語であり、「カンフー」は外来語である。カンフーは中国の伝統的な文化なので、私は漢字の「武術」で翻訳したほうがいいと思っているが、世界の潮流から、無意識に「カンフー」としてしまった。私自身武術がとても好きで、中国の文化を世界に紹介することも自分の責任とし、カンフーの魅力を伝えたいと思っている。 私は、主人公としての劉龍さんと家族に初めて会ったときに、とても素朴な生活をしているという印象を受けた。彼らと素直に交流が出来て、すぐいい仲間となった。理解を深めるにつれ、彼は父親としての責任を果たす、真面目なカンフーコーチであった。三人の子どもを育てることは非常に大変だが、この五人の家族は平凡に生活をしている。 劉龍さんは子どもたちを全国チャンピオンに育成する夢を持っている。一方は自分が 出来なかったことを実現する、一方は子どもたちがカンフーという文化を伝承していく。これはすばらしい目標だと感じた。 今回、取材の間に地方大会に参加する子どもたちの姿を撮影が出来て、とても幸いだった。作品にとって重要な一部になった。取材中盤、「新築マンションを持っている」ことが分かった。そして、マンションを訪ねていった。ここで劉龍さんと奥さん二人は将来のことについて分岐が起きて、田舎と新築はどちらに住むのか、カンフーと勉強はどちらが重要なのか。これらの問題は、この家族将来の課題だと予見できる。 仲が良いから、夫婦二人も子ども三人も、カメラの前に普段通りに日々を送る。子どものやんちゃな姿も、怒ったり、泣いたりすることも、夫婦二人が喧嘩することも記録できた。いくつかの出来事を通して、私はこの家族の面白さも少しずつ見えてきたので、この作品のテーマが「カンフーの魅力を表現する」から、「中国式の田舎の暮らしと、カンフーと共に生きる家族の魅力」を表現しようと思った。