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天真爛漫ストライキ

天真爛漫ストライキ

2022|29min|ドラマ

イントロダクション

主人公の菜穂は鉄道オタクで野菜ぎらい。いつもTシャツに半ズボン、サンダル。まるで子供がそのまま大人になったような性格だ。恋人の松井にフラれ、未練が残ったままバイト先の店長の小林とセックスをする。けれど小林は菜穂との真剣な恋愛は望んでおらず、再び松井の元に戻ろうとするも松井にはすでに新しい彼女が。松井からも小林からも突き放され、マッチングアプリで新しい男と出会うが、それも……。

菜穂の恋はすべて松井に繋がっていて、他の男と出会うことで松井への執着から卒業しようとする。セックスという肉体的な繋がりは彼女にひと時の安心感や幸福感を与えるが、心はいつまでも松井を思っていて、そのちぐはぐな体と心の反応が彼女を苦しめる。恋という道を歩くには彼女はあまりにも純粋なのだ。

脚本は、韓国からの留学生で脚本コースのホン・ソネ。恋に傷つきながらも前に進もうともがき続ける同世代の女性の物語を生々しくもユーモラスに描いた。監督は演出コースの山田雄貴。物語が動きだす公園の場面、新しい恋人の存在に焦り、松井との関係を必死に取り戻そうとする菜穂をワンシーンワンカットで躍動的に捉えた。主人公を演じるのは、子役時代から多くの映画や舞台で活躍する長谷川愛美(『私だってするんです』)。菜穂の不器用な恋路を愛おしいと思えれば、きっとあなた自身の恋路も愛おしく感じるはず。恋をしている、恋をしていたすべての女性にこの映画を届けたい。

ストーリー

「菜穂、別れよう」――ある冬の日、菜穂(23)は“よっちゃん”こと恋人の松井洋介(35)にフラれてしまう。それから5ヶ月後、長かった髪をバッサリ切った菜穂は、久しぶりに松井と食事をすることに。ところが、松井は共通の知り合いで、菜穂のバイト先の店長の小林源(39)も呼んでいた。菜穂はそこで、松井が自分に勧めたはずのタバコをやめていることやマッチングアプリにハマっていることを知る。

その夜、飲み過ぎてしまった菜穂は小林に家まで送ってもらう。小林に松井への気持ちを聞かれ「好きじゃないです!」と答えるが、その途端、玄関の前で吐いてしまう。そして、そのまま小林に介抱され部屋に入り、セックスをする。しかし小林は菜穂との真剣な恋愛は望んでいなかった。小林が部屋を去った後、菜穂はマッチングアプリで松井のアカウントを見つけ、“いいね”を送る。

数日後、松井とのマッチングに成功する菜穂。しかし松井から送られてきたメッセージは、「きもいから、やめて」。居ても立っても居られず、菜穂は合鍵を返してもらうという口実で松井の家に押しかけるが、玄関には女物のハイヒールが。新しい恋人の存在に焦り、松井との関係を必死に取り戻そうとするが、菜穂は完全に拒絶されてしまう。そのショックで仕事も上の空。小林からバイトを辞めるように言われる。松井からも小林からも突き放された菜穂は、マッチングアプリで新しい男と出会うのだが、それも……。

キャスト

長谷川愛美
折笠慎也
菊池豪
明石友洋
辻夏樹
井上琴絵
山田裕子
尾崎貴夫
福原幸穂
野村啓介

スタッフ

監督:山田雄貴
脚本:ホンソネ
音楽:青山涼
プロデューサー:松原佳奈
制作助手:上岡玄、張祺、李超群
助監督:髙橋実奈、尾﨑意仁、李亦乾、崔寧
撮影:鈴木重淳
撮影助手:篠田君明、伊藤朱利、師若尭
照明:須藤瑞希
照明助手:竹下碧、シャプカティ ジュラット
録音:武藤瑠那
録音助手:髙島あかり、郭虹辰、梶浦健太、夏野こころ
編集:豊田倫寛、劉昊之
編集助手:潘澤標、農夢妮
記録:劉安琪、劉合
車両:小林孝道、石塚崇央、梅下洋武


グレーディング:(株)IMAGICAエンタテインメントメディアサービス  横田早紀
キャスト協力:松枝佳紀、戸田彬弘、ASOBI NEXT、チーズ film、芸能プロダクション zoo
美術協力:高津装飾美術、日映装飾美術、関博文、庄司正孝
車両協力:バルクレンタカーアンドセールス
エキストラ協力:水野紗英、広岡愛梨、平井純央、上之園菜那、井沢啓一、寺林弘達、小澤桃子、小山内勇気、鈴木絢子、青柳純、東美緒、伊藤謙太郎、二宮弓子、西園拓矢、近藤勝斗、山名功起、山田来実、太田三葉、鈴木重光、樋口英亀、金子悠太朗、尾崎昭男、井沢貴子、村石直人、福永玲希、鄭大熙
衣装協力:樋口莉乃、田中海翔、佐藤あおい、秋葉まいか、批把阪莉乃、生駒瑛祐、川尻真綺、柴田晴大、取出寧緒、福永凛流、小松彩花、金子聖、鎌形颯、尾﨑佳代子、尾﨑裕次郎
ロケ協力:やきとん元気、髙橋祖父母宅、コットンハウス、COGE・マプレ店、丸美ストアー、磯料理 かしま、秋刀鮪だし 宣久、コインランドリーフラッグ、スエッコ、LOVE FAIRY、中華料理屋一宴、株式会社プラネアール、株式会社髙商、横浜市電保存館、SHOPCOUNTER

メッセージ

悲喜劇。この物語の主人公は、彼氏に突然フラれ、その未練からジタバタと失敗を重ねていく。楽しいシーンが少ない。楽しかったのは元恋人・松井との思い出だけある。そこで重要になるのが、主人公に魅力を持たせられるかどうか。つまりは、演じる役者の持ち味とお芝居が観客を引き付けられるかどうか。もし菜穂を暗い人物にしてしまったら――下手をしたらホラーになる――そんな危険性と隣り合わせの中で芝居を見つめた。主人公の恋の行方、それが成功するか失敗するかは肝心ではなく、こんな人間がいるんだという発見とこんな人間を大事にしたいという気持が、この物語を監督したいという動機になった。
出来上がった映画には、監督の自分自身が映し出されている。すべてのシーン、すべてのカット、自分がどんな顔つきで芝居をつけ、撮影や録音、編集に「OK」を出したのか。大学4年間を経て成長できたところ、抜け出せなかった幼ささえも、全てが結果として現れている。この映画が観客の目に触れた時、どんな感想を持たれるのか、今、不安と好奇心が入り混じっている。

監督:山田雄貴

メインビジュアル

天真爛漫ストライキ

予告編

受賞/上映