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つきあかり

つきあかり

2024|25min|ドラマ

イントロダクション

主人公は東京のバレエ団でプリマを務める30歳のあかり。練習漬けの毎日を送っている彼女だが、その年のお盆はめずらしく実家で過ごすことに。亡くなった父の葬儀以来、実に2年ぶりの帰省で、一人で暮らしている母の様子がおかしいことに気が付く。散らかった玄関や汚れたシンク。最初は疲れているのだろうと思ったが、決定的な出来事があり病院で検査受けることに。結果は中程度のアルツハイマー型認知症だった。母を独りにしておけない。あかりは東京のバレエ団に「必ず合流する」と伝え、しばらくのあいだ実家で暮らすことを決めるが、母の症状は想像を超えて早く、深く進行していく。
クラシックバレエのスキルが必要な本作の主人公を演じるのは、バレリーナと俳優、どちらも10年以上の経歴を持つ辻香音。20本余りの提出作品から最多の得票数で選ばれた脚本を書いたのは、3年撮影照明コースの渡邊菜子。監督は演出コースの佐々木秀啓。バレエシーンでは経験者ならではのこだわりを持ち、夢と介護の間で揺れる主人公に寄り添いながら、ゆったりとした演出で魅せる。
高齢化が進み、数年後には65歳以上のおよそ5人に1人が認知症と診断されるといわれている現代。誰もが当事者になりうる介護の問題を通して、母と娘の深い愛情を描く。

ストーリー

東京のバレエ団でプリマとして活躍している朱莉あかり。お盆休みに、父親が亡くなって以来、2年ぶりに実家に帰ると、母の様子がおかしいことに気が付く。落ち葉が積もり散らかっている玄関、悪くなってしまっている山盛りの野菜、汚れたキッチン。一足先に帰省していた姉はあまり気にしていなかったが、心配になった朱莉は母を連れて病院へ行くことに。 検査の結果、母は中程度のアルツハイマー型認知症と診断された。症状はすでに進行しており、一人で暮らすのは難しいと医師から告げられる。しばらくの間、バレエから離れて母とふたりで暮らすことを決めた朱莉だったが、認知症患者と生活することの難しさに直面し、心身ともに削られていく。
さらに、母を施設に入れてはどうかと提案する姉と衝突してしまう。
母とふたりの生活が続いていく中で、症状に苦しみながらも娘のことを想い続ける母の変わらぬ愛情に触れた朱莉はバレエと家族、どちらをとるべきかで悩み続けることとなる。 そんなとき、バレエ団から朱莉が演じる予定だった役を他のダンサーが演じることになったという連絡が。決断の時は緩やかに、そして冷たく朱莉の前に立ちふさがるのだった。

キャスト

辻香音
髙橋かすみ

水原睦実
小野絵理奈
荒川ひなた
辻義人
戸井勝海

スタッフ

監督:佐々木秀啓
脚本:渡邊菜子、森國勇誠
音楽:きだしゅんすけ
プロデューサー:岩﨑優実
助監督:森國勇誠
撮影:大村小雪
照明:諏訪部友花
録音:井関涼介
編集:駱雨煬
記録:高部弘孝
演出助手:張格領、佐藤快、鄧博升
制作:國吉燿聖、桑代傑
撮影助手:鷹野友宥、龚泽奇、諸聖清
照明助手:木ノ下実由、金修煥、杜兆森
録音助手:青木ほのか、游雅涵、小島力、中村亮、李林峰
編集助手:嚴偉、合田篤慶、段芊伊、李燦
振付・指導:mid A inc Angel Pro 大熊聡美
車両:大城義弘、山城研二


グレーディング:(株)IMAGICAエンタテインメントメディアサービス 河原夏子
挿入曲:プレリュード イ長調 Op.28 No.7 フレデリック・ショパン
車両協力:バルクレンタカーアンドセールス
美術協力:高津装飾美術、日映装飾美術
取材協力:田所正典(聖マリアンナ医科大学病院認知症治療研究センター)、小橋章人(聖マリアンナ医科大学病院認知症治療研究センター)、グループホーム つなぐ、川崎市認知症コールセンター「サポートほっと」
フォーリー協力:本庄一夏
ロケーション協力:レンタルダンススタジオ24/7、大森東避難橋、大和フィルムコミッション、山口孝夫、山口由紀子、田村久美子、麻生総合病院、相模原西門商店街、宮下児童公園、寺家ふるさと村、新小金井駅
キャスティング協力:オンラインキャスティングサービス『BATTEKI!!』

メッセージ

俳優に支えられた1ヶ月だった。キャスティングの右も左も分からない私達は、俳優との接し方、演出の仕方など、どれをとっても常に手探りで試行錯誤の日々だった。度重なる予想外のトラブルで、現場が思うように進まない。プロの俳優の方にとっては、不安の連続だっただろう。更に、猛暑とコロナが襲った撮影期間、スタッフも俳優も、体力は限界だった。水分補給や小休憩は欠かせず、いつ誰が倒れても不思議でない状況の中、本来は私達スタッフが俳優部を支えるべきにも関わらず、私達はいつも、3人の俳優に支えられていた。安子役の高橋かすみさんは暑さと疲労による体調不良にも関わらず、スタッフを気遣い、長引く撮影を文句一つ言わず、こなしてくださった。真莉役の水原睦実さんは、そのパワフルな性格で、猛暑を吹き飛ばし、スタッフに元気を与えてくださった。朱莉役の辻香音さんは、誰よりも疲れているにも関わらず、一人一人をしっかり見て、持ち前の姉御肌で、現場を引っ張ってくださった。
今回の映画は、演技という一部分のみではなく、俳優の方々が諦めずに真剣に、この物語と、なにより私達に向き合ってくださって、やっと完成できたものだ。私達は未熟そのもので、憤りや不安を感じた場面も多かった事と思う。だが、それでも、撮影終了のその日まで私達の側で、同じ目線で臨み続けてくださった。その感謝を忘れる事は決してない。

監督:佐々木秀啓

メインビジュアル

つきあかり

予告編

予告編編集:李燦

メイキング

メイキング:原口大輝