撮影された素材をもとにする実写と、
あらかじめ尺を決めて描かれた絵を
つなぐアニメーションでは、
編集作業も違いがありそうなもの。
だが神野学さんは「同じ」と考えている。
プロフィール
神野 学
岐阜県生まれ。日本映画学校13期 編集コース2001年卒。ジェイ・フィルムを経て、ソニーPCLに入社。NHK、TBSのドキュメンタリー番組などにも携わっている。
【おもな作品】
『劇場版 空の境界』(07~10)
『Fate/Zero』(11、12)
『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]』(17~20)
Netflixシリーズ『鬼武者』(23)
TVアニメ『鬼滅の刃』シリーズ(19~)
近作情報
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
原作/吾峠呼世晴 監督/外崎春雄 キャラクターデザイン・総作画監督/松島晃 声の出演/花江夏樹 鬼頭明里 下野紘 松岡禎丞 日野聡 平川大輔 脚本制作・アニメーション制作/ufotable 配給/東宝 アニプレックス (2020/日本/117min)
蝶屋敷での修業を終えた炭治郎と善逸、伊之助、そして禰豆子は、短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという「無限列車」に到着。鬼殺隊最強の剣士である〝柱〟のひとり、煉獄杏寿郎と合流し、鬼と立ち向かうのだった。
※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記となります。
※煉獄の「煉」は「火」+「東」が正しい表記となります。
──日本映画学校(現・日本映画大学)に進学する前は、どんな映画に興味があったのですか?
どこにでもいるような映画好きの中高生で、洋画のアクション映画が好きでした。当時は『タイタニック』がヒットしていて、クエンティン・タランティーノの『パルプ・フィクション』が大人気。個人的にはロバート・レッドフォードやロバート・デ・ニーロが好きでよく観ていました。
──邦画はあまり観ていなかったのですか?
勧められて小津安二郎監督作品などは観ましたが、わびさびを理解できるような人間ではなかったので(笑)、当時の自分には難しかったです。
──この学校を選ばれたのはなぜでしょう?
地元のミニシアター系映画館で、たまたまチラシを見つけたんです。当時、勉強をみてもらっていた方に見せたら、「今村昌平監督の学校だったら間違いないよ」と。当時、今村昌平をよく知らなかったけど、「この人が言うなら間違いないんだろうな」と思って(笑)、試験を受けました。
自分をさらけださないと
物事が進まない
──入学してみて、どんな印象を?
社会人の方がいたりして、生徒の年齢層が広い。本当に映画が好きで、「映画とともに生きるんだ」という決意を持った人が多かった。だから、モノづくりをめぐって真剣なケンカをしているんです。これにはびっくりしました。