2022年の冬休み映画で
ナンバーワンヒットとなった『劇場版 呪術廻戦 0』。
テレビシリーズに続き、今作の編集を手がけたのが柳圭介さんだ。
コミュニケーションから生まれる、その編集術とは。
プロフィール
柳 圭介
81年神奈川県生まれ。日本映画学校15期映像編集コース2003年卒。08年、「柳編集室」を設立。
【おもな作品】
『ルパン三世 princess of the breeze~隠された空中都市~』(14)
『キングダム 第4シリーズ』(22)
『君を愛したひとりの僕へ』(22)
『事情を知らない転校生がグイグイくる。』(23)
『便利屋斎藤さん、異世界に行く』(23)
『呪術廻戦 第2期』(23)
近作情報
劇場版 呪術廻戦 0
原作/「呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校」芥見下々(集英社 ジャンプ コミックス刊) 監督/朴性厚 シリーズ構成・脚本/瀬古浩司 キャラクターデザイン/平松禎史 アニメーション制作/MAPPA 配給/東宝
原作コミックのなかでも人気のストーリーのひとつ、『呪術廻戦』の前日譚、「呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校」が劇場アニメーション化。乙骨憂太は、交通事故で命を落とし怨霊と化した祈本里香の呪いに苦しんでいた。しかし最強の呪術師・五条悟に呪術高専へと迎え入れられ、決意を固める──「里香ちゃんの呪いを解きます」。そんな乙骨たちの前に、最悪の呪詛師・夏油傑が現れて……。Ⓒ 2021「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 Ⓒ芥見下々/集英社
──なぜ日本映画学校(現・日本映画大学)に入ろうと思ったのですか?
もともとは建築をやりたかったんですが、その分野の大学に行けなかったんです。改めて進路を考えたとき、映画業界を考えました。
というのも、僕の家では、テレビはダメだけど、映画は観てもいいという謎のルールがあって、よく観ていたんです。もちろん最初は映画が職業になるとは思えなかったのですが、雑誌で日本映画学校の存在を知ったんです。
──編集を目指そうと思ったきっかけは?
最初は監督志望でした。でも1年のとき、岡安先生の話を聞き編集も面白そうだなと思い編集コースを選びました。
もうひとつは、フリーの不安定な生活をしたくなかった。編集はスタジオに就職できて、固定給をもらえると聞いたことも大きかったです(笑)。
編集ばかりやっていても
編集はうまくならない
──授業には真面目に出ていたのですか?
僕らのときは、映画学校に行きながらバイトもどんどんしろと言われていました。授業中なのに岡安先生に車でバイトの面接に連れて行かれたこともありました(笑)。